「清水の舞台から飛び降りる」ということわざで知られる清水寺は、京都駅からほど近い音羽山の中腹に建つ北法相宗のお寺です。ご本尊は、11 の表情と 42 の手で人々を苦難から救うというなんとも慈悲深い「十一面千手観世音菩薩」。通常は非公開の秘仏ながらも、親しみを込めて「清水の観音さん」と呼ばれています。
清水寺には、13 万平方メートルという広大な境内に、国宝の本堂のほか、正門の仁王門をはじめとする数多くの重要文化財があります。また清水寺は、音羽の瀧や「胎内巡り」の随求堂、首振地蔵に地主神社と、さまざまなご利益のパワースポットが多いことでも有名。祈願成就を願ってお参りした後は、清水の舞台から京都の美しい街並みを楽しむことができます。
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清水寺の由来
清水寺の始まりを記した「清水寺縁起」によると、奈良の修行僧、賢心 (けんしん) が夢で「北へ清泉を求めて行け」というお告げを受けたのがことの始まりだとか。北に向かった賢心は、音羽山の瀧で観音の化身、行叡居士 (ぎょうえいこじ) に出会い、その言葉に従ってその地を観音霊地として守ります。その後、坂上田村麻呂が賢心の教えに深く感銘を受け、十一面千手観世音菩薩をご本尊として寺院を建立。音羽の瀧の清らかな水にちなんで清水寺と名付けたそうです。
清水寺は 778 年の創建以来 10 度を超える大火災に遭いますが、そのたびに再建され、現在の建物はそのほとんどが 1633 年に再建されたもの。そして 1994 年には、「古都京都の文化財」の 1 つとしてユネスコ世界文化遺産に登録されています。

清水寺の見どころは ?
清水寺には重要文化財が 15 棟もありますが、一番の見どころは清水の舞台でしょう。国宝の本堂から張り出した「舞台」は高さ約 13 メートル。樹齢 400 年以上のけやきを使った 18 本の柱と「継ぎ手」という構造で支えられており、くぎを 1 本も使用していないというから驚きです。この舞台からの眺めは圧巻で、京都の美しい景色を楽しむことができます。
清水寺でこの舞台の写真を撮るには、本堂を抜けた後にある奥の院がおすすめ。右手に清水の舞台、眼下に美しい木々、その向こうには京の街が見られ、思い出に残る 1 枚を撮影できます。また奥の院から下ったところにある音羽の瀧は、3 筋の清水それぞれに学問成就、恋愛成就、延命長寿のご利益があるとされ、欲張らずにひと口だけいただくと願いがかなうと言われています。

清水寺にはこんな楽しみ方も
春は桜に夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の美しい自然に囲まれている清水寺ですが、春、夏、秋の年 3 回実施される「夜間特別拝観」では、一定の期間中、開門時間が夜 9 時 30 分 (受付は夜 9 時終了) まで延長され、ライトアップされた美しい清水寺を参拝できます。昼間とはまた違った美しい光景が見られるので、ぜひ足を運んでみましょう。
またバス停近くの高台寺南門通りから清水寺に向かう途中の一念坂、二寧坂、産寧坂には、風情ある坂道の両側に土産屋や飲食店が並んでいます。着物や浴衣を着た人も多く、京都らしい雰囲気の中でお土産探しやお食事を楽しむことができます。
