祇園は、京都市の中心部にある花街 (芸者置屋、待合、料亭が集まる地域) で、「祇園 = 芸者」とイメージする人も多いのでは。それもそのはず、京都には「五花街」と呼ばれる祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東の 5 つの花街があり、祇園は、その中でも最大の祇園甲部と祇園東から成る地区です。

毎年、芸者さんを一目見ようと国内だけでなく国外からも多くの観光客が訪れていますが、祇園には、八坂神社をはじめとする数多くの寺社仏閣や、「はんなり」とした祇園情緒が味わえる花見小路や祇園白川など、とても多くの見どころがあります。寺社見学の合間に美しい芸者さんを目にし、昔ながらの町並みも楽しめる、京都らしい風情たっぷりの人気の観光スポットです。

京都の花街「祇園」 - 京都を訪れたら体験したいこと 10 選の中でも注目の見どころ (京都市の全ガイドはこちら)

祇園で芸者さんに出会う !

芸者で有名な祇園ですが、京都では一般的に「芸妓 / 芸子」(いずれも「げいこ」と読む) と呼ばれています。また芸妓になるための修行中の女性は「舞妓 (まいこ)」と呼ばれ、こちらも京都特有。芸妓と舞妓では身なりも異なり、あまり飾りを付けずにシンプルな着物を着ているのが芸妓さん、かんざしで華やかに飾り、鮮やかな着物に「だらり帯」を締め、底の高いぽっくり下駄を履いているのが舞妓さんです。

さて芸者さんを見るにはタイミングが大切。祇園に住む芸者さんの大半は午後 5 時 45 分ごろからお座敷に出勤するため、そのときが絶好のチャンスです。おすすめのスポットは、祇園甲部のメインストリート「花見小路」。石畳の上に情緒あふれるお茶屋が並ぶという見事な背景で、芸者さんの写真を撮ることができます。

祇園で芸者さん体験 !

芸者さんは出勤途中で急いでいることが多く、芸者を一目見たくて祇園に来たもののほとんど見られなかったということもあります。そこでおすすめなのが、毎年 4 月に開催される祇園甲部歌舞会の「都をどり」。芸妓と舞妓の華やかな舞踊を約 1 時間ゆっくりと楽しむことができます。また一般的に「一見さんお断り」の花街ですが、祇園には「八坂通り燕楽 (えんらく)」など、初めての人でもお座敷体験ができるお茶屋もあります。

もう 1 つのおすすめは、写真スタジオによる「舞妓体験」。白塗りメイクに半かつらをかぶり、鮮やかな着物に身を包んで舞妓さん気分を味わうことができます。写真撮影だけのプランや舞妓姿で散策もできるプランなど、多数のスタジオがさまざまなプランを提供しています。

祇園のその他の見どころ

祇園の見どころは芸者だけではありません。まずは祇園祭で有名な八坂神社。多くの神様が祀られており、1 か所でご利益めぐりができると人気のパワースポットです。ちなみに祇園という地名は、八坂神社の旧称「祇園社」が由来となっています。隣は「祇園の夜桜」で有名な円山公園。春に訪れる方は、夜の散策に出かけてみましょう。またカラフルなお守り「くくり猿」が人気の八坂庚申堂 (やさかこうしんどう) や、京都の台所と言われる錦市場も祇園で人気のスポットです。

京都には本当にたくさんの観光名所がありますが、京都市交通局が発行する「バス一日券」や「地下鉄・バス一日 (二日) 券」、時間内乗り降り自由の「ホップオンホップオフバス」などを利用すると効率よく回ることができます。

京都の花街「祇園」

所在地 : 日本 - 京都府京都市東山区