観光客が知らない沖縄のおすすめ 8 か所

太平洋戦時下、1944 年に日本海軍設営隊によって掘られた旧海軍司令部壕。米軍の艦砲射撃に耐え、持久戦を続けるための地下陣地でした。

日本国内で唯一住民を巻きこんで地上戦が行われた沖縄。その悲劇を今に伝える場所の 1 つです。当時は 450 m の総距離があり、そこに 4000 人の兵が収容されていたと言われています。戦後は放置されていましたが、1970 年に司令官室を中心に 300 m ほどを復元。司令官室の壁には、自決のために使用した手りゅう弾の破片の跡が今も残っています。

沖縄本島北部、やんばる国立公園内にある大石林山。奇石が林立する岩山が特徴で、亜熱帯の自然林を歩くトレッキングコースが整備されています。

石灰岩が雨水などの浸食を受け、長い年月をかけて形成されるカルスト地形。降水量の多い熱帯では石灰岩が鋭くとがり、熱帯カルストと呼ばれますが、ここは世界最北端の熱帯カルストとされています。2018 年には沖縄石の文化博物館がオープン。また大石林山がある安須杜は、琉球の創世神アマミキヨが降り立ち、沖縄最初の聖地を創ったと伝えられる歴史ある場所です。

浦添市の琉球王朝時代の城跡、浦添城跡の南東部にある崖は、太平洋戦争中に米軍からは「ハクソーリッジ」と、日本軍からは「前田高地」と呼ばれ、激戦地となりました。

ハクソーリッジとは「のこぎりのような尾根」と言う意味。実話に基づいた映画『ハクソーリッジ』で名が知られるようになりましたが、当時の地形の厳しさが想像できます。日本軍は複雑な地下通路を作り、米軍に徹底抗戦。映画では恐ろしい戦闘の様子が描かれていますが、今では穏やかな眺めの良い場所。戦争の悲惨さと平和の尊さを実感できる場所です。

本島北部、本部半島の高台にある世界遺産にも指定された今帰仁城跡。万里の長城のように壮大な石垣が続き、そこから眺める青い海の美しさは感動的です。

今帰仁城跡の敷地面積は首里城に匹敵するほど。14 世紀に琉球王国が成立する以前からあった北山の国王、北山王の居城であり、北山城とも呼ばれます。日本一早く 1 月頃に咲く桜、カンヒザクラの名所としても人気です。観覧料は今帰仁村歴史文化センターとの共通チケットになっているので、周辺の地域や歴史的背景について学んでみましょう。

やんばるは漢字で書くと「山原」。沖縄本島北部の山や、緑豊かな亜熱帯照葉樹林の森が広がる地域を指します。

2021 年には世界自然遺産にも登録された貴重な自然です。那覇空港から、やんばるの入口にあたる名護市までは車で約 70 分。さらに北に位置する国頭村などの地域は、ヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネなど、ここでしか見ることのできない固有種も生息する貴重な場所となっています。トレッキングやカヌーなど、亜熱帯の大自然を体感するツアーも豊富にあります。

琉宮城蝶々園は、日本一大きなチョウのオオゴマダラが見られる蝶々ハウスや、東シナ海を見渡すレストランなどからなるテーマパーク。沖縄美ら海水族館のすぐ隣です。

蝶々ハウス内では、ブーゲンビリアなどの南国の花の間をゆったりとオオゴマダラが舞います。あちこちにある造花のブーケには、このチョウが好む成分が振りかけられているという秘密が。ブーケを手に、何匹ものチョウと一緒に記念撮影することができます。他にもリュウキュウアサギマダラなど、15 種類以上 500 匹ものチョウが舞う楽園です。

沖縄本島北部に浮かぶ古宇利島。この島のティーヌ浜の浅瀬にあるのが、ハート型をした 2 つの岩、ハートロック。

岩の付け根部分が長い間に波に削られ、ハート型になりました。また古宇利島には、男女 2 人の神から子供が生まれ、琉球人の祖になったという、沖縄版アダムとイブともいうべき伝説があり、かつて恋島とも呼ばれていたことから、恋人たちが訪れるデートスポットとなっています。島と本島を結んでいる古宇利大橋から見る風景も絶景。夕日の美しさでも人気のスポットです。

本島北部の海洋博公園内にある熱帯ドリームセンター。3 つの温室に熱帯、亜熱帯の珍しい植物が展示されている施設で、古代遺跡を思わせる建物も印象的です。

特にランは常時 2,000 株以上を展示。別世界へと誘われる気分になります。ブーゲンビリアやハイビスカスなどの華やかな花々を始め、世界最大の果実パラミツ (ジャックフルーツ)、大型の浮草であるパラグアイオニバスなど、魅力的で珍しい植物がたくさん。高さ 36 m の遠見台からは、東シナ海が一望できます。