金沢を訪れたなら、日本海の新鮮な魚介類は外せません。冬の味覚の王者「加能ガニ」は、これを目当てに訪れるという人もいるほど。リーズナブルな価格で本格的なネタが楽しめる回転寿司を食べ歩きするのもいいですね。また、治部煮 (じぶに) やゴリの唐揚げなど、加賀百万石の栄華をしのばせる加賀料理もぜひ味わってみたいもの。
しかし金沢グルメの魅力はそれだけではありません。洋食から発展した金沢カレーやハントンライスなど、注目のご当地グルメも人気急上昇中です。
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金沢カレー
洋食がルーツの金沢 B 級グルメ
- 食事
スパイシーでどろりと濃いカレールーが後を引く金沢カレーは、B 級グルメ好きならぜひ味わっておきたいもの。ライスが見えないほど全面がルーで覆われ、その上にボリュームたっぷりのカツと付け合せの千切りキャベツがトッピングされ、レトロなステンレス皿で提供されるのが、一般的な金沢カレーのスタイルです。
黒いカレーの色合いは、香ばしくローストしたスパイスや、カラメルを使うことで生まれます。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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能登牛
豊かな自然に育まれた幻のブランド牛
- 食事
石川県で育てられた黒毛和牛のうち、特に肉質の優れたものが「能登牛 (のとうし)」に認定されます。能登牛の年間出荷数は 1,000 頭程度と少なく、県外にはほとんど出回らないことから、「幻の牛」とも呼ばれる貴重なブランド牛です。
肉質の特徴は、脂が少なくヘルシーでありながら、きめ細かく上品な脂が生み出す甘みのある味わい。オレイン酸を多く含み、口に含むと滑らかにとろけます。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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加能ガニ
これを味わうために金沢を訪れる人もいるほど
- 食事
金沢の冬の味覚として親しまれる加能ガニは、石川県で水揚げされたオスのズワイガニのうち、 9 センチ以上の大きなものだけを指す名称です。乱獲を防ぐため、漁期は 11 月 6 日から翌年 3 月 20 日頃までに限定されます。この時期、金沢の料亭や寿司店などでは、コース料理や焼きガニ、刺し身などを存分に味わうことができます。
加能ガニを市場でお土産用に発送してもらうこともできますが、本場の加能ガニであることを示す、漁港名が記された水色のタグを確認するようにしましょう。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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ハントンライス
人気急上昇中のご当地グルメ
- 食事
洋食好きならぜひ一度は試してみたい、金沢ならではのご当地グルメがハントンライス。洋食屋のまかない料理をルーツとし、ハンガリーの「ハン」とフランス語でマグロを意味する「トン」を合わせて「ハントン」という名が付いた、と言われています。
ケチャップで味付けしたバターライスの上に、とろりとした半熟の薄焼き卵を載せ、さらに白身魚やエビのフライなどをトッピングし、ケチャップやタルタルソースをかけた、ボリュームたっぷりの一皿です
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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治部煮
伝統的な加賀料理の代表格
- 食事
鴨や鳥の肉に小麦をまぶし、季節の野菜や地元特産の「すだれ麩 (ふ)」とともに煮込んだ治部 (じぶ) 煮は、加賀を代表する伝統料理です。とろみのある出汁に素材の旨味が溶け込み、滋味深い味わいが広がります。薬味としてわさびを利かせるのが特徴です。
「治部煮」という名称は、煮込む際の音を模したという説や、加賀藩の兵糧奉行である岡部冶部右衛門に由来するなど、諸説あります。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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金沢おでん
日本有数の消費量を誇る金沢のソウルフード
- 食事
新鮮な海の幸や加賀野菜を使ったおでん種に、薄口のだしが優しい味わいの金沢おでんは、人気のご当地名物です。特に珍しい具材といえば、メスのズワイガニの甲羅にカニの身や内子などを詰めて蒸した「カニ面」。やや高価ですがぜひ味わってみたいもの。
その他、赤白のかまぼこ「赤巻き」、バイ貝、車麩 (くるまふ)、春菊など、体に染み渡るおでんを地元客に混じっていただきましょう。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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回転寿司
高級なネタを気軽に楽しめるのが特徴
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日本海の新鮮なネタをふんだんに使った寿司を、職人が注文を受けてから握るのが、金沢の回転寿司のスタイル。のどぐろや白エビなど高級な地物もそろいます。
1 人旅でもグループでも、気軽かつリーズナブルに寿司を味わうことができる金沢は、寿司好きにとっては夢のようなスポットです。人気の回転寿司店を探すなら、金沢駅や近江町市場周辺に足を運びましょう。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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かぶら寿司
お土産にもおすすめの金沢ならではの発酵食品
- 食事
塩漬けした蕪 (かぶ) に、脂の乗った塩漬けのブリを挟んで米こうじで漬け込んだ「かぶら寿司」は、北陸地方の伝統的な発酵食品で、紅白の色合いが美しいお正月の定番料理です。
酢飯を使った通常の寿司とは異なり、乳酸発酵を利用した「なれ寿司」の一種で、滋賀県の鮒 (ふな) 寿司と同様「寿司」というより「漬物」に近いイメージ。かつてはハレの日のごちそうとして、各家庭で作られていた金沢の冬の味覚です。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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鯛の唐蒸し
目に美しい華やかな郷土料理
- 食事
鯛の唐蒸しは、銀杏、百合根、レンコン、人参、きくらげなどをおからに混ぜて味付けした卯の花 (うのはな) を、2 匹の尾頭付きの鯛の腹に詰めて蒸した加賀の伝統料理です。「唐蒸し」という名前は、江戸時代に長崎で学問を修めた加賀藩の武士が伝えた南蛮料理に由来します。
腹開きは切腹を連想して縁起が悪いので背開きにする、という調理法に、金沢の武家文化の影響が感じられます。かつては婚礼の席に欠かせない料理でしたが、現在は料亭などで提供されることが多いようです。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
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ゴリの唐揚げ
ヒレが広がってまるで泳いでいるかのよう
- 食事
江戸時代、加賀百万石とうたわれた金沢で発展した食文化の 1 つが、川で獲れた小魚「ゴリ」を使ったゴリの唐揚げやつくだ煮などの郷土料理です。特に、粉をまぶしたゴリをまるごと揚げた唐揚げは、ヒレを大きく開いたその美しい姿から、料亭などで好んで供されています。
かつては地元の人々に親しまれたゴリですが、漁獲高が激減したことから現在では高級魚となっています。ゴリ料理を提供している料理屋は非常に限られているので、あらかじめ電話などで確認してから訪れることをおすすめします。
所在地 : 日本 - 石川県金沢市
地図写真提供 Y.S (CC BY-SA 3.0) 修正済