南側は海の恵みにあふれた瀬戸内海、背後は緑豊かな中国山地が迫る城下町、広島。広島に美味しいものが集まるのも納得できます。
お好み焼き、かき (牡蠣)、ラーメンなど、その名を聞くだけで食欲がそそられるご当地グルメがたくさん。しかもどれも美味しいだけでなく、栄養もたっぷりで健康的。ランチに、観光の途中の休憩に、夕食の楽しみに、広島の本場の味を楽しみましょう。旬にしか食べられないグルメは特に要チェック。お土産のお菓子もよりどりみどりなので、どれを選ぶか迷うのも旅の楽しみの 1 つとなるでしょう。
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お好み焼き
栄養とボリューム満点の広島県人のソウルフード
- 食事
お好み焼きは小麦粉、キャベツ、肉、卵などを材料とする鉄板焼き。お好み焼き店の人口 1 万人あたりの店舗数は、広島県が日本一を誇ります。
全国に多様なスタイルが見られますが、広島では生地の上にキャベツなどを重ねて焼いていく「重ね焼」が主流。これに中華そばなどの麺が加わることが多く、カットすると断面が層のようになっています。味付けのソースは地元のオタフクソースやカープソースなどで。地元では「広島風」と呼ばれることに違和感を覚える人もいるので、シンプルに「お好み焼き」と注文しましょう。
所在地 : 日本 - 広島県
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牡蠣
波が静かな広島湾で養殖され、全国 1 位の出荷量を誇る海の味覚
- 食事
広島のグルメと言えば「かき (牡蠣)」。養殖の歴史は 400 年以上もあり、全国の生産量の半分以上を広島県産が占めています。
旬である冬になると、海沿いの県内各地で牡蠣をメインにしたイベントが開かれるので、それを訪れるのも冬の旅の楽しみ。また近年では肉厚で年間を通しておいしさの変わらない「かき小町」という品種が開発され、1 年中味わえるようになりました。食べ方といえば、生牡蠣、焼き牡蠣、牡蠣フライが思い浮かびますが、それ以外にもさまざまな料理法があるので是非試してみてください。
所在地 : 日本 - 広島県
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つけ麺
たっぷりのゴマとラー油が入った「うま辛」のタレに冷たい麺を付けて食す
- 食事
ゆでた麺を氷水でキリリと冷やし、つけダレにつけて食べる「広島つけ麺」。一度食べればきっとクセになる味です。
タレは辛口 (激辛) が基本。しょうゆベースで唐辛子、ラー油、酢、ごまなどが入っており、辛さの中に小魚などのだしの旨みや甘みが感じられます。麺の上に山盛りになっているのはチャーシュー、キャベツなどのゆで野菜、きゅうり、ネギ、ゆで卵など。辛いタレと絶妙にマッチします。発祥は 1954 年頃。1980 年代から専門店が登場し始め、2000 年代には全国的に有名になりました。
所在地 : 日本 - 広島県
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尾道ラーメン
コクのあるしょうゆ味で全国的に有名になったご当地ラーメン
- 食事
尾道ラーメンは、瀬戸内海に面した街、尾道市のご当地麺。尾道は歴史あるレトロな町並みや美しい海の風景で人気の観光地です。
尾道ラーメンのスープは、いりこなどの魚介による出汁を加えた鶏がらスープにしょうゆで味付けし、さらに豚の背脂を浮かせてコクを出したのが特徴。麺はコシのある平打ち麺が主流。スープと麺がよく絡みます。具はあっさりとしたチャーシュー、メンマ、ネギというシンプルなスタイル。地元では「ラーメン」ではなく「中華そば」と呼ぶお店が多く見られます。
所在地 : 日本 - 広島県尾道市
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穴子
世界遺産の厳島神社がある宮島を訪れたら味わいたい名物グルメ
- 食事
広島湾に浮かぶ宮島周辺で古くから食されてきた「穴子」。今では「穴子飯」が宮島の名物となっています。
特性のタレを絡めた温かいご飯の上にじっくりと柔らかく焼き上げた穴子を盛り付けた穴子飯は、1897 年に誕生した旧宮嶋駅の駅弁として販売されたのが始まりと言われ、駅弁の日本一に輝いたことも。現在では、宮島観光の際に、発祥の店「うえの」を始めとする何軒もの店で味わうことができます。「あなごめし弁当」は持ち帰ることもできます。
所在地 : 日本 - 広島県
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呉海自カレー
海上自衛隊の艦艇で食べられているカレーを忠実に再現
- 食事
呉海自カレーは、呉市のご当地グルメである「海軍グルメ」の 1 つ。天然の良港である呉は、帝国海軍と海上自衛隊の拠点となってきました。
長い海上生活を健康に過ごすために考えられたのが「海軍グルメ」。特にカレーライスは有名で、海上生活では曜日の感覚が鈍くなるため、「金曜日はカレーの日」とする習慣もよく知られています。呉海自カレーは、海上自衛隊呉基地に所属する部隊の調理員から直接作り方を教わって味を忠実に再現し、艦長の認定を受けた特別なカレー。呉市内の飲食店で食べることができます。
所在地 : 日本 - 広島県呉市
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牡蠣の土手鍋
寒い日にぴったりの牡蠣を使ったみそ味の鍋料理
- 食事
牡蠣の土手鍋は、練ったみそを鍋の内側に土手のように塗り付け、生牡蠣と野菜を煮ながら食べる鍋料理。全国の牡蠣の生産量の半分以上を占める広島発祥の鍋料理と言われています。
みそを溶かしながら食べるので、好みの味加減に調整できます。牡蠣のエキスが染み出た汁は美味しくて栄養もたっぷり。寒い冬に身体も温まります。牡蠣は煮過ぎると身が縮まってしまうので、中まで火が通ったところでサッと食べるのがコツ。広島県内各地の日本料理店、居酒屋、旅館などで食べることができます。
所在地 : 日本 - 広島県
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小イワシ
新鮮なうちにしか食べられない広島県民のソウルフード
- 食事
広島で「小イワシ」と呼ばれる魚はカタクチイワシのこと。旬は 6 月から 8 月にかけてで、毎年 6 月 10 日に漁が解禁されます。その漁獲量は、広島県内の総漁獲量の 60 ~ 70% を占めるとか。
カタクチイワシは通常は煮干しや干物、稚魚は「しらす」に加工されますが、広島県では獲れたての新鮮な成魚を刺身や天ぷらにして食べます。県西部の広島湾が主な漁場で、生のものは傷みやすいので、小イワシを味わえるのは広島県内のみ。旬の時期に日本料理店、すし店、居酒屋などで注文してみましょう。
所在地 : 日本 - 広島県
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もなか
パリッとした皮と挟まれたあんの組み合わせが美味しい定番の和菓子
- 食事
「もなか」は、餅米の粉から作ったパリパリとした皮に、さまざまな「あん (餡)」を詰めた和菓子。広島県内の各地でご当地のもなかを味わうことができます。
もなかの皮は型に入れて焼き上げるため、縁起のよい鶴や亀、菊の花、モミジの葉の形など、形はさまざまです。中に入れるあんも同様で、小豆のあんから、白あんをベースに抹茶や柚子などの風味を加えたものなど、皮とあんの組み合わせで菓子店の個性が表現されています。酒処として有名な西条市では、日本酒が香る白あんもなかがいただけます。
所在地 : 日本 - 広島県
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もみじ饅頭
もみじの葉をかたどったカステラ生地の中にあんが入った焼きまんじゅう
- 食事
もみじまんじゅうは、広島県の県花、県木である「もみじ」をかたどった焼き菓子。元々は安芸の宮島の名物でしたが、今では広島県を代表する土産菓子として有名になりました。
中身の「あん (餡)」の種類の定番は当初から「こしあん」ですが、その後、粒あん、白あん、抹茶あん、栗あんとバリエーションが増え、最近ではカスタードクリーム、チョコ、チーズなどの個性豊かな味や、まんじゅうを衣にくぐらせて揚げた「揚げもみじ」なども作られているので、あれこれ試すのも楽しいでしょう。
所在地 : 日本 - 広島県
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