食べずには帰れない福岡名物 10 品

博多ラーメンは、福岡生まれの名物料理です。特徴は、細麺と乳白色の濃厚な豚骨スープ。とんこつラーメンにはいろいろな種類がありますが、一番有名なのはやはり博多ラーメンでしょう。

福岡市の一部地域は古くから「博多」と呼ばれており、「博多ラーメン」は労働者向けの手早く安い昼食として波止場の近くで生まれたとされています。現在でも、福岡のほとんどのラーメン店では、アツアツの博多ラーメンがスピーディーに提供されています。

スケトウダラの卵巣を塩で漬け込んだ明太子は今や全国でおなじみですが、日本での発祥の地である福岡のものが最もおいしいと言われています。お隣の韓国から伝わって広まり、「ごはんのおとも」として人気を博すようになりました。

現在では、パスタやピザの具として、ほかほかご飯に乗せて、ビールやお酒のおつまみにと、あらゆる食べ方で楽しまれています。なお福岡では辛子明太子以外の塩漬けのいわゆる「たらこ」も「明太子」と呼ばれることがあります。

博多餃子、別名一口餃子は、福岡の屋台でぜひ食べたい一品です。第二次世界大戦後に屋台が福岡を中心に普及し、市民は手頃で簡単に食事ができるようになりました。こうして生まれた料理のひとつがこの餃子です。

普通の餃子と比べて小ぶりなのが博多餃子の特徴。ひき肉と野菜を詰めた餃子に柚子胡椒を添えていただくのが、定番の食べ方です。福岡市内の屋台や飲食店で味わうことができます。

牛や豚のホルモンを使ったもつ鍋は、福岡名物のひとつです。今では日本全国で食べられますが、福岡で本場の味を試してみたい人は多いでしょう。丁寧に洗って下処理を施したもつには、臭みがありません。

一般的にはたっぷりの野菜とともに、ニンニク、ニラ、さらには唐辛子で風味付けした醤油または味噌ベースの出汁でもつを煮込みます。栄養価も満足度も高いことから、地元の人にとっては季節を問わず定番となっています。体が芯から温まるので、冬に食べると格別です。

博多うどんはごぼ天うどんとしても知られています。福岡県は日本有数の小麦産地であり、その利点を活かして小麦粉を使った太くてもっちりとしたうどんを作っています。出汁には煮干しや昆布など海の幸をふんだんに使用。

他のうどんとの違いは、上に乗っているごぼ天です。「ごぼ天」または「ごぼう天」とは、もちろん「ごぼうの天ぷら」のことです。老舗のうどん店でぜひご賞味ください。

水炊きは、地元産の質の高い地鶏をふんだんに使った鍋料理です。地鶏を弱火でじっくり炊き上げて、旨味たっぷりの出汁を作ります。店によって、スープは澄んでいる場合もあれば、白くなめらかな場合もあります。

季節の野菜と一緒にポン酢で食べるのが一般的です。手間のかかる調理法のため、他の料理に比べて少々値が張る場合があります。

梅ヶ枝餅は、薄めの餅生地で小豆餡をくるんで焼いたお菓子です。土産物店や露店などで焼きたてを買い、その場で食べるのがおすすめ。お米と餡の自然な風味を活かした、優しい甘さが特徴です。

通常は、表面に梅の花の刻印が付いています。太宰府天満宮周辺の各所で販売されているので、手軽に買えます。

ごまさば は、福岡で人気があるサバの食べ方です。生サバをたっぷりのごまと醤油だれで和えるシンプルな料理です。脂がのったサバを生のまま食べる機会はあまりありません。しかし福岡は、市の中心部からほど近い博多湾沖でサバが獲れるため、新鮮なサバが手に入る数少ない場所です。

ごまさばは多くの料理店や居酒屋で提供されています。その濃厚な味わいはご飯や日本酒とよく合います。

うなぎのせいろ蒸しは、ご飯にうなぎの蒲焼きと錦糸玉子を乗せて、せいろで蒸した料理です。ご飯に蒲焼きを乗せたうな重は全国的に人気ですが、さらに手間を加えた「うなぎのせいろ蒸し」は福岡ならではの味です。

せいろで蒸すことで、最後の一口まで温かいまま食べることができます。屋台では食べられない少々贅沢な一品ですが、試してみる価値は十分です。

焼き鳥は日本全国どこでも人気がありますが、福岡の焼き鳥は特に有名です。焼き鳥は、部位もさまざま、塩もたれも甲乙つけがたいおいしさです。福岡で焼き鳥が盛んな理由は、屋台や居酒屋 など焼き鳥を提供する店舗が多いからだけでなく、この地域で品質の高い鶏肉が手に入るからでもあるでしょう。

福岡で焼き鳥を注文すると、ほとんどの場合ざく切りのキャベツがまず出てきます。また、「焼き鳥」といっても鶏肉以外の串焼きもあります。特に人気があるのは、パリッとジューシーな鶏皮。皮からハツまで種類も豊富。吟味して注文しましょう。