済州島では、数々のユニークな郷土料理を試せます。豚の骨や内臓のスープにモジャバンと呼ばれる海藻を煮込んで作るモムグク、風味豊かで歯ごたえのある栄養豊富な黒豚のグリル、「海の皇帝」と呼ばれるアワビを使ったさまざまな逸品、この島でしか味わえない新鮮な魚介類を用いた海鮮ラーメンなど、枚挙に暇がありません。もちもちで味わい深い伝統的なオメギトック (小豆をまぶした餅)、大切な客人にふるまわれるソンゲミヨックッ (ウニ入り海藻スープ)、鶏でなくキジのだしを煮込んだクォンメミル カルグクス (キジそばのスープ) などもあります。このように済州島では、地元産の新鮮な食材を使った多彩な料理を楽しめます。

島には見どころやアクティビティも満載ですが、他にはない済州限定グルメを食べに行こうと思ったら、丸 1 週間あっても足りないかもしれません。信じられないほど神秘的な風景の中で、本場済州島の多種多様な料理を堪能してください。

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    カルチジョリム

    柔らかい身を骨から外す瞬間が楽しい韓国の定番魚料理

    カルチジョリム
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    カルチジョリムは太刀魚を、しょうがやにんにく、唐辛子などと共に甘辛く煮た料理です。時間をかけて煮るため、柔らかく、しっかりと味が滲みています。脂が乗った太刀魚のピリ辛煮は、ご飯のお供に最高です。太刀魚はミネラルやビタミンが豊富で、たんぱく質が多く、脂質も適度に含まれているので、健康に気を使う方にもおすすめです。

    済州島にはカルチジョリムを提供している飲食店がたくさんあり、それぞれが店自慢の味を打ち出しています。どの店で食べるか、選ぶのも楽しみのひとつです。目も舌も楽しみたい方には、全長 1 メートルを超える太刀魚を丸ごと煮たトンガルチジョリム (太刀魚の姿煮) を提供している店がおすすめです。また、魚の骨を外すのが面倒という方のために骨を外した太刀魚の煮付けを出す店もあるので、どなたも好みのカルチジョリムを味わうことができます。

  • 2

    モムクク

    心もお腹も満たしてくれる栄養たっぷりのスープ

    モムクク
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    モムククは豚肉とホンダワラと呼ばれる海藻をぐつぐつ煮込んだ済州島の郷土料理です。かつての済州島の海女たちは長時間海に潜って魚介類を獲った後、陸に戻ってこのスープを食べて冷えた体を温め、栄養を摂っていました。この島では、家族や村の行事の際に豚肉料理を食べる習慣があり、そのためモムククは自ずと宴会料理になりました。

    豚の肉、骨、腸を煮込んだスープは、独特の深い味わいがあります。鍋の中にたっぷり海藻を加えると、豚肉の脂っこさが消えて独特の味わいになり、美味しさも一層際立ちます。海藻、細切りの豚肉と腸は、柔らかくなるまで煮込まれているため、年齢を問わず誰もがこのスープを楽しめます。鍋いっぱいのモムククを食べ終わる頃には、お腹がいっぱいになって大満足です。

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    黒豚焼肉

    旨みと栄養たっぷりの黒豚の焼肉

    黒豚焼肉
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    済州島の黒豚焼肉は、島で一二を競う美味しい料理です。一口食べると、口の中いっぱいに肉汁の旨みが広がります。済州島の黒豚はこの島特有の気候と自然に順応できるため、体が丈夫で病気にかかりにくいのが特徴です。豚肉には不飽和脂肪酸が豊富に含まれているため、コレステロールの蓄積を防ぎ、血液の循環を良くしてくれます。しかも体外への重金属の排出を促してくれます。済州黒豚は通常の豚肉に比べて栄養価が高く、味が良い高級豚肉と言われています。

    熱々のグリルで焼いた厚切り肉を、イワシやスズメダイの魚醤を付けて食べるのがおすすめ。噛むたびに旨味が溢れ出し、噛み応えのある食感も抜群です。済州島には黒豚が食べられる店がたくさんあり、どこに行っても黒豚を満喫できます。

  • 4

    アワビ

    海の皇帝とも呼ばれる高級食材

    アワビ
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    アワビは海の皇帝と呼ばれるほど、古くから貴重な海産物とされてきました。何とも言えない風味と口当たりに、多くの人々が舌鼓を打ちます。幅広い種類の新鮮な魚介類が楽しめる済州島ですから、アワビを使った料理も多種多様です。

    韓国本土ではアワビ粥や焼きアワビが一般的ですが、済州島では蒸す、焼く以外にも、生アワビを使った冷製スープ、アワビのしゃぶしゃぶ、アワビの鍋もの、アワビ粥、アワビ入りキンパも味わうことができます。 選択肢の多さは感動的です。特におすすめは、アワビの肝入りの炊き込みご飯です。アワビならではの旨みを味わうことができ、最後にはヌルンジと呼ばれるおこげを食べることができるので、食べ終わった時にはかなり満腹になります。

  • 5

    焼きサバ

    パリッと焼きあげた皮としっとりした身が絶妙のバランス

    焼きサバ
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    済州名物のひとつ、焼きサバは、魚本来の旨みをシンプルに味わうことができる料理です。エビやカタクチイワシを食べる一般的なサバと比べ、海藻を餌とする済州近海のサバは、品質が高いとされています。本土でも焼きサバはよく見かけますが、大ぶりの済州産のサバは新鮮で、身がふっくらとしていて格別の味わいです。

    きれいに焼きあげられたサバのパリッとした皮と、その下の身は白いご飯にぴったりです。サバにはタンパク質やオメガ 3 など、脳の機能を高め、血管疾患や老化の予防に役立つさまざまな栄養素が豊富に含まれています。済州島を訪れた際はご賞味ください。

  • 6

    海鮮ラーメン

    新鮮な魚介類をふんだんに使ったラーメン

    海鮮ラーメン
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    新鮮な魚介類がたっぷり入った済州島の海鮮ラーメンは、本土のラーメンとはひと味違います。済州島には海鮮ラーメンのチェーン店はなく、それぞれの海鮮ラーメン店が、その店ならではの味を追求しています。ムール貝やカニ、エビを丸ごと入れたラーメン、海女が獲ったばかりの海鮮類を使ったラーメン、タコ入りラーメン、済州名物のザリガニを使ったラーメンなど、実に幅広い種類のラーメンが味わえます。

    評判のラーメン屋を巡る済州島旅行も、味わい深い体験になるでしょう。島の美しい景色を何時間も楽しんでお腹が空いたら、海鮮ラーメンでお腹を満たしましょう。済州島の青い海を眺めながら、ピリ辛ラーメンのスープを一口。これ以上の贅沢はないと思えるほど、満ち足りた気分になるでしょう。

  • 7

    オメギトック

    甘くてもっちりした噛み応えの伝統的な餅菓子

    オメギトック
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    オメギトックは済州島の特産品ですが、本土でも人気があります。済州産のもちきびを主原料としており、ほんのりとした甘さが特徴です。済州島は土地が痩せているため、穀物の育ちは良くありません。キビはそんな済州島で比較的簡単に栽培できる穀物の一種です。オメギトックはキビと小麦粉を練り、熱湯で茹でて作ります。中には餡子が入っていますが、甘さが控えめなので外側の餅の味もしっかり楽しめ、他の地域から済州島を訪れる旅行者にオメギトックが人気がある理由となっています。

    30 年以上前からこのお菓子を販売している老舗菓子屋もあるので、伝統製法によるオメギトックを味わうことができます。近年では、よもぎの代わりに済州島で採れる柑橘類、ハラボンを使ったり、ナッツ類を餡に混ぜ合わせたりなど、さまざまなアレンジが試され、オメギトックのバラエティーを豊富にしています。オメギトックは、ご家族やお友達へのお土産にも最適です !

  • 8

    サムゲタン

    ヘルシーで滋味豊かな料理

    サムゲタン
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    サムゲタン (参鶏湯) は、アワビなど多彩な食材を使うことから、滋養がある料理として知られています。韓国には、夏の猛暑が続くポンナル (特に暑さが厳しい 3 日間) にサムゲタンを食べる習慣がありますが、済州島ではポンナル以外にも鶏肉を食べる日があります。旧暦の 6 月 20 日に鶏を捕まえて食べると滋養がつき、万病に効くと言い伝えられています。済州島に美味しいサムゲタンの店が数多くあるのは、そのためです。

    海に囲まれた済州島では、アワビ入りのサムゲタンを味わうことがでます。これは通常のサムゲタンよりさらに栄養があります。サムゲタンは体を温め、お腹に良いことで知られています。味わいと栄養豊かなアワビ入りサムゲタンを食べれば、夏の暑さで弱った心と体に元気を取り戻すことができるでしょう。体に良いサムゲタンで栄養を摂り、旅を存分にお楽しみください。

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    ソンゲミヨクク

    海からの美味しい贈りもの

    ソンゲミヨクク
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    済州島の人々はかつて、大切なお客様がやって来るとソンゲミヨクク (ウニ入り海藻スープ) でもてなしたものです。済州島ではウニは「グサル」と呼ばれているため、このスープは「グサルグク」とも呼び習わされています。済州島では、宴会やお葬式、その他の家族行事の際、必ずと言っていいほど、このソンゲミヨククが供されます。「済州島の寛大な心はウニのスープから」とい言われるほどで、島の人々は大切なお客様が来ると、島名物のこのスープを振る舞っていたことが分かります。特にスープに入れるウニの量が、まごころの証となっていたそうです。

    ソンゲミヨククは、ウニの柔らかな口当たりと海苔のコリコリとした食感が温かいスープの中で絶妙なハーモニーを奏でる絶品料理です。ウニは、ビタミン、鉄分、カルシウムたっぷり。海藻にもカルシウムが豊富に含まれているので、このスープは栄養面でも優れています。潮の香りがするウニと海藻のスープに熱々のご飯を入れて、キムチと一緒にお召し上がりください。

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    クォン メミルグクス

    素朴な味わいと栄養バランスのとれた麺料理

    クォン メミルグクス
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    クォンメミルグクス (キジ入りそば) は、薄く幅の広いそばをキジの出汁で食べる済州島の郷土料理です。済州島の気候と自然条件は稲作に適していないため、島の農家は雑穀栽培に励み、スジェビ (小麦粉で作ったタネを平たくちぎった韓国風すいとん) を使った食文化を発展させてきました。かつて鶏肉は貴重品とされていたため、島の人々はキジを狩って出汁を作りました。その結果、クォンメミルグクスが誕生しました。

    クォンメミルグクスには、低脂肪、高タンパク質の食材であるキジの肉が使われます。出汁をとるキジの骨はカルシウムが豊富、そば粉にはポルフェノールの一種ルチンが含まれ、食材として使われる大根はビタミンたっぷりです。キジでとった出汁は香りがマイルドで、素朴ながら深い味わいがあります。麺に混じったキジ肉は、食べ応えがあり食べる楽しみを増幅させてくれます。栄養のバランスが良く、育ち盛りのお子様やお年寄りにも人気の麺料理なので、家族の皆様と一緒にお召し上がりください。