ミラノには多くの隠れた見どころがあります。これらのスポットを地元っ子のように楽しむ方法をご紹介します。まさに「隠れスポット」と呼ぶにふさわしいスポットとして、この街の地下には、文字通り「忘れ去られた」アールデコ様式の建造物があります。市内中心部には、ミラノの起源を表すローマ時代の石造りの遺跡のほか、中世の教会もあります。ヴィスコンティ家、スフォルツァ家、スペイン、ハプスブルク家のそれぞれが統治した時代の建造物もあります。
ミラノは、モニュメントや印象的な建築物が空に向かって伸びていくのと同じように成長、発展し、進化を続けています。一方で、この美しい大都市の都市構造の隙間には、小さな宝石が隠れています。路地や通りを散策すれば、思いがけない嬉しい発見があることも。ミラノで訪れるべき穴場スポットをご紹介します。
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アルベルゴ ディウルノ ヴェネツィア
ポルタ ヴェネツィアの地下に長く放置されていた、アールデコ様式の浴場
- 歴史
- 写真
- ユニーク
アルベルゴ ディウルノ ヴェネツィアは、1920 年代にミラノのポルタ ヴェネツィア地区の地下に建造された、入浴施設を備えた地下ホテルです。20 世紀、浴室を備えた住宅はほとんどなかった時代に、「昼間のホテル」を意味するアルベルゴ ディウルノは、地域住民と観光客の両方に開放されていました。
そのスタイリッシュなデザインのホテルは、列柱のあるホールの周囲に浴槽付きの公衆浴場、理髪店、美容院、ネイルサロン、コインランドリーなどのパーソナルケアが受けられる場所があり、さらにタイピングサービスも提供していました。20 世紀初期の様式の装飾品と調度品は、まさしくアールデコ期を象徴している品々となっています。このホテルは時代に取り残され、好景気の時代の後は閉鎖されていました。アルベルゴ ディウルノは現在、イタリアのナショナルトラストである FAI によって管理され、ガイド付きツアーやイベントが開催されています。
所在地 : Piazza Guglielmo Oberdan, 3, 20129 Milano MI, Italy
地図写真提供 Federico Bernardeschi (CC BY-SA 4.0) 修正済
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教区公文書館の壁に描かれたストリートアート
羊皮紙からしっくい壁へ
- 格安
- 写真
- ユニーク
ミラノのストリートアートは、教区公文書館、その近くにあるオスペダーレ ガエターノ ピーニ病院、さらにモナステロ デッラ ヴィジタツィオーネ修道院といった、意外な建物の壁に描かれています。依頼を受けたストリート アーティストや有名なグラフィティ アーティストが描くカラフルな作品は、地区全体の雰囲気を一変させています。
公文書館の入り口には、イヴァン トレソルディが羊皮紙ではなくしっくいの壁に描いたアンティーク調の文字があります。病院の壁には、パオロ ボルディーノによって描かれた抽象画を見ることができます。「パオ」というニックネームを持つボルディーノは、市内にある車止めをペンギンに変身させたことで有名です。また、オルティカヌードルズというイタリアのストリート アート デュオが修道院の壁に描いた、有名なミラノ市民の肖像画も必見です。この屋外型ギャラリーに行くには、ドゥオーモ広場から徒歩で 15 分、または地下鉄に乗ってクロチェッタ駅で下車してください。
所在地 : Via S. Calimero, 13, 20122 Milano MI, Italy
地図写真提供 Zio Mauri 47 (CC BY-SA 4.0) 修正済
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ジャルディーノ デッレ クルトゥーレ (文化の庭)
ストリートアートを楽しめる、再開発されたミラノの広場
- 格安
- 写真
- ユニーク
ミラノのピアッツァ チンクエ ジョルナーテの近くにあるジャルディーノ デッレ クルトゥーレは、少しの想像力と善意によって都市空間を近代化できることを教えてくれます。ここはかつて、ビルに囲まれ、コンクリートで覆われたエリアでした。駐車場にするという案もありましたが、住民の力と後援者からの資金提供によって、現在のような活気ある場所へと生まれ変わりました。
有名なグラフィティ アーティストが建物のファサードに美しい壁画を描くと、ベンチが置かれ、小さな花壇が作られました。ここは以前、柵で囲われ、立ち入りが制限されていた場所です。今では、人が集まり、子供たちが遊ぶのを眺めながらのんびりできる場所になっています。
所在地 : Via Emilio Morosini, 8, 20135 Milano MI, Italy
営業時間 : 毎日 : 10:00 - 19:00
地図写真提供 Irene Grassi (CC BY-SA 2.0) 修正済
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イースト マーケット ミラノ
かつての工業用倉庫を利用した、何でもありのビンテージマーケット
- 格安
- ショッピング
イースト マーケット ミラノは、珍しい物を買ったり、お気に入りのアイテムを探し回るのが好きな方には見逃せないスポットです。このマーケットは、古いものを再生する取り組みによって設立されました。その理念どおり、このマーケットは第二次世界大戦中に航空機工場として使用されていた建物を利用しています。
毎月、第 2 から最終までの日曜日、ミラノ東部の郊外にあるこの古い工業用倉庫では、小さなフリーマーケットが開催されます。ここでは売買だけではなく、物々交換も行われます。このマーケットには、きちんと整理された店に置かれた特別な贈答品から、誰かの屋根裏部屋で眠っていたものまで、何でも揃っています。
所在地 : Via Mecenate, 84, 20138 Milano MI, Italy
電話番号 : +39 (0)3 92 04 30 853
地図 - 5
カーサ 770
世界で「最も多くのレプリカが作られた」建物の 1 つ
- 格安
- 歴史
- ユニーク
カーサ 770 はミラノにあるオランダ様式の住居です。赤レンガのファサードと傾斜のある屋根が、ポエリオ通りにある近隣の住宅とは一線を画す雰囲気を漂わせています。この建物は 12 の都市で目にすることができます。同じ形状、寸法、特徴を持つ建物のレプリカが、モントリオール、サン パオロ、ブエノス アイレス、メルボルンなどの都市に建てられているためです。
原型となっているのは、ブルックリンの 770 イースタン パークウェイにあるハバド ルバヴィッチ ハシディズム運動の世界本部です。ミラノのカーサ 770 の名称は、この住所から付けられました。この建物の所有者だったラビは、義理の息子がユダヤ人コミュニティで著名な人物であったため、一家の名声を守るために住居のレプリカを建築する義務があると考えたのです。
所在地 : Via Carlo Poerio, 35, 20129 Milano MI, Italy
地図 - 6
マドンナ デル グレンビューレ
空襲後に残ったフレスコ画
- 格安
- 歴史
- 写真
- ユニーク
マドンナ デル グレンビューレ礼拝堂は、第二次世界大戦中のミラノへの空襲後に残った建物です。メラヴィリ通りを通って、サンタ マリア アッラ ポルタ教会のそばにある路地を抜けると、廃墟となった礼拝堂が目に入ります。空襲後、礼拝堂の床、台座の一部、そして聖母子のフレスコ画が奇跡的に残りました。
17 世紀以降、人々に親しまれてきたこの絵には、癒しの力があると信じられています。礼拝堂は再建されていないため、ここを通る人は誰でもこの絵を見ることができます。隣接する教会はポーランド人のコミュニティによって使用されており、入口には 2 つの言語による説明書きがあります。ここには、チェンストホヴァの黒い聖母のレプリカと、教皇ヨハネ パウロ 2 世の像もあります。
所在地 : Vicolo Santa Maria alla Porta, 20123 Milano MI, Italy
地図写真提供 Paolobon140 (CC BY-SA 4.0) 修正済
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ヴィラ インヴェルニッツィ
ピンク色のフラミンゴが見られる、ミラノのエキゾチックなスポット
- 格安
- 写真
- ユニーク
ヴィラ インヴェルニッツィは、ミラノで最もエキゾチックなスポットの 1 つです。クアドリラテロ デル シレンツィオと呼ばれる地区のジャルディーニ ディ ポルタ ヴェネツィア周辺を散策すると、この場所に辿り着きます。この閑静な住宅街は、ミオ チーズを生み出したインヴェルニッツィが住んでいた場所です。一般公開はされていませんが、庭のフェンス越しに何羽ものピンク色のフラミンゴを見ることができます。
多くの人は、都心でこのようなエキゾチックな動物を見られるとは思ってもみないでしょう。ここにいるフラミンゴは元々アフリカやチリから持ち込まれたものの、ヴィラ インヴェルニッツィの非常に良好な飼育環境のおかげで繁殖し、群れを形成するようになりました。
所在地 : Via Cappuccini, 7, 20122 Milano MI, Italy
地図 - 8
バール ルーチェ
映画監督ウェス アンダーソンがデザインした魅力的なカフェ
- 食事
- ナイトライフ
バール ルーチェは、ミラノのプラダ財団の敷地内にある、居心地の良いダイニングスポットです。このカフェをデザインしたのは、高名な映画監督、ウェス アンダーソンです。このカフェは、アンダーソンが映画製作だけでなく建築の腕も良いことを証明しています。アンダーソンは、訪れる人々が食事だけでなく読書、会話、書き物などを楽しみ、快適に過ごせる環境を作りたいと考えていました。
フォーマイカ製の家具、フローリング、木製パネルは、1950 年代のイタリアの雰囲気を再現することを目的としています。天井と壁の上部をよく見ると、ミラノの市内中心部にあるガレリア ヴィットリオ エマヌエーレを模した装飾が、細部に施されているのがわかります。このカフェには、プラダ財団の敷地内から、またはオロビア通りからアクセスできます。
所在地 : Largo Isarco, 2, 20139 Milano MI, Italy
営業時間 : 木 ~ 日 : 9:00 - 19:00 (定休日 : 月 ~ 水)
電話番号 : +39 02 5666 2611
地図写真提供 a_marga (CC BY-SA 2.0) 修正済
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カルティエーレ マッジョリーナ
イグルーの形をした珍しい住居がある地区
- 格安
- 歴史
- 写真
- ユニーク
ミラノのカルティエーレ マッジョリーナという地区は、イグルー (氷のブロックを重ねて作ったドーム状の家) の形をした珍しい住居があることで知られています。建築家のマリオ カヴァレがこのプロジェクトを監督し、米国ですでに試みられていたモデルを採用しました。この変わった形状は、家の内装を非常に柔軟にアレンジできるメリットがありました。これらの住居は、第一次世界大戦後、ミラノが再建されたときに建てられたものです。
カヴァレはきのこの形をしたコテージも建設しましたが、これらは 1960 年代に解体されています。イグルーの形をした住居も取り壊される予定でしたが、愛着を感じていた住民の反対によって阻止されました。この地区に行くには、地下鉄リラ線に乗ってマルケ駅またはイストリア駅で下車し、レパント通りに向かってください。
所在地 : Via Lepanto, 20125 Milano MI, Italy
地図 - 10
サン ベルナルディーノ アッレ オッサ教会
人骨で覆われた礼拝堂
- 格安
- 歴史
- 写真
- ユニーク
ミラノのフォンターナ広場の近くにあるサン ベルナルディーノ アッレ オッサ教会は、納骨堂の壁が頭蓋骨などの骨で覆われていることで有名な教会です。教会の外観は、教会というより住居のようです。内部に足を踏み入れると、入口の右側にある通路を進んだところに骸骨で覆われた納骨堂があります。
これらの骸骨は、近くにあった病院から提供されたもの、または使われなくなった市の墓地に埋葬されていたものだという説が有力です。扉の上の方に目を向けると、死刑判決を受けた人々の遺骨が入ったケースが見えます。また、教会の内部にはクリストファー コロンブスの子孫の墓があり、今でも祭壇の側面にその紋章を見ることができます。
所在地 : Piazza Santo Stefano, 20122 Milano MI, Italy
営業時間 : 月 ~ 金 : 8:00 - 18:00、土 : 9:30 - 18:00 (定休日 : 日)
電話番号 : +39 (0)2 76 00 81 45
地図写真提供 G.dallorto (CC BY-SA 2.5) 修正済