ミュンヘンの冬を楽しむ方法 10 選

ミュンヘンのクリスマスマーケットは、クリスマスを迎える街を明るく照らします。メインのひとつは、ネオゴシック様式の市庁舎の前で開かれるマリエン広場のクリスマスマーケットで、その歴史は 14 世紀まで遡ります。140 を超えるブースが立ち並ぶこのクリスマスマーケットでは、手工芸品や美しいツリーなどが販売され、ミュージシャンや合唱団が登場するイベントも行われます。

ミュンヘンでは他にも 10 以上のクリスマスマーケットが開催されます。ミュンヘン レジデンツのクリスマス ビレッジも人気があり、旧バイエルン王国の王宮の中庭に祝祭の雰囲気が満ち溢れます。リンダーマルクトはもうすこし落ち着いた規模感のマーケットですが、露店や飲食物を扱う屋台などが並び、クリスマス前のお祝い気分を盛り上げてくれます。

ノイシュヴァンシュタイン城 (Schloss Neuschwanstein) では、ドイツ最大級の壮大で印象的な建物を中まで覗いてみることができます。1868 年にバイエルン王ルートヴィヒ 2 世の命により建てられたこの豪華な城は、ミュンヘンから車で約 2 時間のホーエンシュヴァンガウという村にあります。冬は人混みが少なく、夢のような雪景色を楽しむことができます。

Schloss Neuschwanstein とは「新しい白鳥石の城」という意味で、ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーの「白鳥の騎士」にちなんで名づけられています。城内を見学するには、公式のツアーに参加する必要があります。美しい建物の中に入ると、精巧に作り込まれた玉座の間、金色に輝くルートヴィヒの更衣室、トリスタンとイゾルデをモチーフにした寝室など、華麗な空間が広がっています。

クリスマスシーズンのミュンヘンを楽しく観光できるのがクリスマス トラム (ChristkindlTram) です。ミュンヘン交通公社 (Münchner Verkehrsgesellschaft、MVG) が主催するこのツアーでは、クリスマスの飾りつけをした、歴史ある 1957 年製のトラムに乗って観光します。市内にあるさまざまな有名スポットを巡って楽しむことができます。

旧市街と接する城門、ゼンドリンガー門 (Sendlinger Tor) から出発していくつもの名所を回ります。イザー門 (Isartor)、マクシミリアン王のマックスモニュメント、国立歌劇場などが見どころです。クリスマスの飾りつけが施された街路を眺めながら、グリューワイン (ホットワイン) やお菓子を楽しむことができます。

ニンフェンブルク運河 (Nymphenburg Schlosskanal) では、毎年冬になると氷上を楽しむことができます。ミュンヘン西部のノイハウゼン ニンフェンブルクにあるニンフェンブルク宮殿の前を流れる運河は冬になると凍りつき、アイススケートやカーリング、ホッケーを楽しめる天然のリンクになります。

ニンフェンブルク運河でのアイススケートはミュンヘンで昔から行われていますが、各自の自己責任で楽しむものとなっています。運河が十分に凍っているかどうかを事前に確認しておく必要があります。ニンフェンブルク運河の氷の上で楽しんだ後は、隣接する宮殿の敷地内にある運河沿いの小道を散歩しながら美しい風景を堪能しましょう。パゴーデンベルク宮殿やバーデンブルク宮などの見所があります。

ツークシュピッツェは、11 月中旬から 5 月上旬にかけてウィンタースポーツのための壮大な舞台となり、スキーヤーやスノーボーダーを魅了しています。ガルミッシュ パルテンキルヒェンという街にあるヴェッターシュタイン山脈の最高峰で、ツークシュピッツェ高原に広がる 20 km にも及ぶ魅力的なゲレンデが特徴のスキーリゾートもあります。

ツークシュピッツェに向かうには、90 年の歴史を持つ歯車式登山鉄道かグレッチャーバーンと呼ばれるケーブルカーを利用する必要があり、移動するだけでも楽しめます。「ウィンタースポーツの頂」に立てば、壮大なパノラマを見渡すことができ、アルプスの雰囲気を堪能しながら、初級から中級向けのダウンヒルのコースを滑って素晴らしいひとときを過ごせます。スキーリゾート内にはゾンアルピン、グレッチャーガルテン、パノラマ 2962 などのレストランがあり、食べる場所にも困りません。

ミュンヘンには、科学、自動車、現代美術など、さまざまな興味に応える美術館・博物館が揃っていて、冬の観光に最適です。シュプレー川の中州にある博物館島 (Museumsinsel) にはドイツ博物館があります。化学から楽器に至るまで、さまざまなイノベーションの歴史に関する興味深い展示があります。

BMW 博物館もミュンヘンを代表する博物館のひとつです。オリンピアパークの近くにあり、BMW の工場や BMW ワールド (BMW Welt) に隣接するこの博物館は、アンディ ウォーホルやジェフ クーンズなどの芸術家による BMW アートカーコレクションなどの見どころがあり、自動車好きにはたまらない博物館です。美術館に興味があるなら、芸術地区 (Kunstareal) にあるピナコテーク デア モデルネ (Pinakothek der Moderne) で数々の彩り豊かな作品を鑑賞するのがおすすめです。

ミュンヘン ニンフェンブルク植物園 (Botanischer Garten München-Nymphenburg) には、素晴らしい植物や花々が集められています。冬季は庭園の屋外エリアへの入場が無料になるので、ぜひ足を運んでみてください。21.2 ヘクタールに広がる植物園・樹木園に、世界中から集められた約 19,600 種・亜種の植物が植えられています。

ミュンヘン ニンフェンブルク植物園の温室では、熱帯地方から常緑樹の山林、さらには乾燥した砂漠の植物まで見ることができます。蘭のコレクションや、水生植物を中心にした色鮮やかな水槽も必見です。装飾の施された中庭を歩けば、自宅の庭づくりのインスピレーションをもらえるかもしれません。

ファッシング (カーニバル、謝肉祭) は、断食期間前に行われるミュンヘンの伝統行事です。毎年恒例の祭典は 11 月 11 日に始まり、市内各地でイベントが開催されます。カーニバルの王子と王女の戴冠式の後、「灰の水曜日」までの 3 か月間にわたってカーニバルのお祭りが行われますが、特に盛り上がるのは最後の数週間です。

ファッシングの最大の見どころは、市内のあちこちで開かれる 800 を超える舞踏会です。パーティーやパレード、パフォーマンスなどに参加してみるとよいでしょう。特に、ヴィクトアリエンマルクトで告解の火曜日に行われる「Tanz der Marktweiber」(市場の女性たちのダンス) が有名です。

市内随一の有名な広場に設置されるミュンヘナー アイスザウバー (Münchner Eiszauber) は、家族全員で楽しめるおすすめのアイススケート場です。11 月下旬から 1 月上旬にかけてシュタフス広場の中心に登場する季節限定のアトラクションとなっています。クリスマスのイルミネーションに美味しい料理、数々のパーティなど、お祭りの雰囲気を楽しめます。

ミュンヘナー アイスザウバーのメインはアイススケートです。市内最大の移動式アイスアリーナであり、広々とした空間で滑ることができます。アイススケートの初心者でも上級者でも、きっと楽しめるはずです。眺めて楽しみたいなら、パノラマ アルムに行けば、グリューワインと軽食で温まることができます。