琉球王朝時代から独自の食文化をはぐくんできた沖縄。「豚は鳴き声以外はすべて食べる」と言われるほど沖縄では豚肉を使った多彩な料理が味わえます。三枚肉を甘辛く煮た「ラフテー」や豚足のコラーゲンが魅力の「テビチ」を始め、定番料理「沖縄そば」のトッピングや出汁、「ゴーヤチャンプルー」の具材にも豚肉は必須。沖縄のブランド豚「あぐー」を味わうのもお忘れなく。沖縄のグリーンキャビアと言われる「海ぶどう」や、沖縄でしか味わえない「ヤシガニ」や「イラブー汁」などの珍味もご紹介します。
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沖縄そば
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カツオと豚骨からとった出汁に小麦粉麺を入れ、三枚肉やかまぼこ、島ネギ、生姜を乗せた沖縄の麺料理。琉球王朝時代には宮廷料理として食され、明治以降徐々に一般に広まっていった県民食です。「そば」と言っても蕎麦粉は使っておらず、中華麺に近く黄色い歯ごたえのある麺で、地域やお店によって太さや形状はさまざまです。出汁もお店独自に鶏や昆布を加えるアレンジも。沖縄そばのバリエーションの中でも、三枚肉をソーキ (スペアリブ) に変えた「ソーキそば」は不動の人気メニュー。ゆし豆腐やアーサー (あおさ) などにトッピングを変えれば、毎日食べても飽きません。沖縄そばを注文したら沖縄の炊き込みご飯「ジューシー」が一緒についてくる店も多く、お腹いっぱい沖縄の味を堪能できます。
写真提供 Blue Lotus (CC BY 2.0) 修正済
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ゴーヤチャンプルー
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豆腐や豚肉、ゴーヤなどを炒めて削り節と醤油で味付けした沖縄の郷土料理。「夏野菜の王様」といわれるゴーヤはビタミン豊富で、その苦みが暑い夏でも食欲を促進してくれます。また、沖縄特産品の「島豆腐」を使うのも特徴。普通の豆腐との違いは、大豆の味が濃厚でほんのり塩味がついており、調理しても崩れにくいその固さです。ゴーヤチャンプルーを食べれば、熱い沖縄の夏も元気に楽しめること間違いなし。チャンプルーとは、沖縄の言葉で「ごちゃ混ぜ」という意味。ゴーヤチャンプルー以外にも、素麺がメインの「ソーミンチャンプルー」や沖縄の車麩を使った「フーチャンプルー」など、さまざまな種類のチャンプルーがあります。
写真提供 Kakei.R (CC BY-SA 2.0) 修正済
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ラフテー
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「ラフテー」は豚の三枚肉をカツオだしと泡盛を入れて煮込み、甘辛く醤油で味付けした郷土料理。琉球王朝時代から保存食としても親しまれており、沖縄では法事や客膳料理には欠かせない逸品です。豚肉の皮をはいで調理する「豚の角煮」とは異なり、皮ごと調理するのがラフテーの特徴。数時間煮込み箸で切れるほど柔らかくなったラフテーは、泡盛と一緒に食べれば最高です。気軽に楽しめるよう丼ものやチャーハンとして提供しているお店も。沖縄各地の食堂や居酒屋などで食べられる人気の定番メニューです。
写真提供 ayustety (CC BY-SA 2.0) 修正済
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海ぶどう
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沖縄や鹿児島では「海ぶどう」と呼ばれている、緑色のプチプチした食感が魅力の食べ物。その正式名称は「クビレズタ」といい、沖縄や南西諸島の海で育つ海藻です。日本国内では沖縄の恩納村や久米島などで養殖されている沖縄の特産物で、その見た目と希少性から別名「グリーンキャビア」とも呼ばれます。食べ方はシンプルに、生のままで三杯酢やタレなどをかけていたたくのがベスト。鮮度が命の海ぶどうは、沖縄に来たなら必食です。お店でいただくのもいいですし、地元のスーパーや道の駅などで買うことも可能。その際は、冷蔵庫に入れるとしぼんでしまうのでご注意を。涼しいところで保存し、新鮮なうちにいただきましょう。
写真提供 Mokkie (CC BY-SA 3.0) 修正済
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あぐー豚
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食用豚肉の「あぐー」は、沖縄在来種豚「アグー」を外来種と交配したもの。その味と希少性から、沖縄を代表するブランド豚です。アグー豚のルーツは約 600 年前に中国から持ち込まれ、沖縄で飼い続けられていた「島豚」。一般的な豚より小さく、発育がゆっくりで出産数も少ないアグー豚は、西洋品種の人気に押されて戦後絶滅が危惧されるほど激減しました。しかし現在では、在来種と黒豚を交配した「やんばる島豚」や、在来豚のかけ合わせにこだわった「今帰仁アグー」、飼料に紅芋を配合し育てた「紅あぐー」など、さまざまな銘柄のあぐー豚が味わえます。霜降りで肉質は柔らかく、甘みと旨味のある脂が特徴で、コレステロール値が低く、コラーゲンが豊富なので、美容健康に良いのも嬉しいところ。しゃぶしゃぶや焼き肉でいただくのがおすすめです。
写真提供 Richard, enjoy my life! (CC BY-SA 2.0) 修正済
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ヤシガニ
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「カニ」という名前ですが、実はヤドカリの仲間のヤシガニ。体長は 40 cm、重さ 4 km を超えるものもあり、50 年ほど生きるそう。沖縄の宮古島を中心に生息しており、その数が減少したため天然記念物に指定されています。そのため、ヤシガニは沖縄でしか食べられない珍味。食べ方はそのまま茹でて、堅い殻はハンマーなどで割ってから提供されます。甘酢や醤油などをつけていただきましょう。身の味はカニやエビに似ていて、殻の中にはたっぷりのミソもあり、コクがあります。宮古島の珍味ヤシガニは、本島では旭橋駅付近で食べられるお店があります。
写真提供 nirvash_z (CC BY-SA 2.0) 修正済
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豆腐よう
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島豆腐を泡盛と紅麹、米麹に漬けて、半年ほど発酵、熟成させた沖縄の珍味「豆腐よう」。琉球王朝時代に中国から伝わった「腐乳」を、沖縄独自に発展させたものです。タンパク質が豊富で栄養価が高く、琉球王朝時代には貴族たちの間で滋養食として重宝されていたそう。その濃厚で深い味わいは独特で、チーズやウニに似ており、「東洋のチーズ」との呼び名も。そんな豆腐ようはお酒のアテにぴったりです。泡盛やビール、焼酎などと一緒にちょっとずつただきましょう。
写真提供 Koji Horaguchi (CC BY 2.0) 修正済
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にんじんしりしり
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細くおろした人参と卵を炒め、塩やダシで味付けした沖縄の郷土料理。「しりしり」とは沖縄の方言「千切り」からという説や、スライサーを使う「すりすり」の音からという説があります。何と沖縄の家庭には、にんじんしりしり専用のスライサー「しりしり器」があるそう。大量の人参を美味しく食べられる家庭料理の定番で、お弁当にもよく入っている 1 品です。基本の人参と卵以外には、ツナやランチョンミートなどの具が人気。沖縄各地の食堂でいただけるメニューです。
写真提供 Nissy-KITAQ (CC BY-SA 3.0) 修正済
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イラブー汁
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イラブーとは久高島などで獲れる「エラブウミヘビ」のことで、「イラブー汁」は沖縄の伝統料理。その作り方は手間と時間がかかります。まずは漁獲したイラブーを燻製小屋の「バイカンヤー」で 1 週間かけて燻製にするところからスタート。燻製にしたイラブーを丁寧に洗い、下茹でをしてから骨を手作業で抜きます。再度昆布やテビチ、ソーキの出汁などと長時間煮込み、完成です。スープにはイラブーの栄養成分がたっぷり。琉球王朝時代には貴族しか食せなかった滋養料理です。沖縄本島でもイラブー汁を食せるお店は多くないので、お店の詳細を確認しましょう。事前予約が必要な場合もあります。
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テビチ汁
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沖縄の代表的な豚肉料理の 1 つが豚足を使った料理「テビチ」です。下茹でした豚足を、昆布やトウガンなどと一緒に出汁で煮込みます。コラーゲンが豊富なのでお肌や関節にも良いと、地元の人にも観光客にも人気です。スープと一緒にいただく「テビチ汁」や、沖縄そばのトッピングにも。焼きテビチを提供しているお店もあります。また、「沖縄おでん」でテビチは主役の具。沖縄のおでんはカツオと豚骨ベースの出汁にゴロっとした大きな具が特徴で、沖縄では年中食べられています。