ニューヨークの人気ストリート 10 選

ブロードウェイは日々数十万もの人々が行き交うタイムズ スクエアとも交差する、娯楽と商業の中心地を走る目抜き通りで、劇場街の明るく煌びやかな電光掲示板や、タイムズ スクエアの巨大なビルボード広告を見物できます。この通り沿いには多くの企業がオフィスを構えており、賑やかな歩行者専用区域の頭上にはオフィスの看板がひしめき合っています。また、タイムズ スクエア周辺ではさまざまなキャラクターの着ぐるみたちが出没し、パフォーマンスを見せては通行人にチップをせがんでいます。

とにかくブロードウェイのショーを観劇したい方は、TKTS タイムズ スクエアに立ち寄ってチケットを購入しましょう。「ブロードウェイ」はもはや、ニューヨークの歴史的界隈に広がる劇場街そのものを指す言葉になっています。劇場の公演スケジュールをチェックしながら通りを散策し、ニューヨークのトップ俳優たちが披露するステージを鑑賞してみませんか。

パーク アベニューをそぞろ歩けば、ニューヨークのシンボル的な高層ビル群の圧倒的な存在感に目を奪われるでしょう。先に進むほど、頭上のビル群の迫力は増すばかりなので、決してカメラをしまわないように。まずは、ユニオン スクエアを出たところから散策を始めましょう。エンパイア ステート ビルやクライスラー ビルといった歴史ある建造物が出迎えてくれます。

パーク アベニューをまっすぐ行くと、ボザール様式を基調とするグランド セントラル駅のゴージャスな建物にぶつかります。メイン コンコースに設置された 4 面の時計の下は、家族や友人と待ち合わせをするニューヨーカーたちであふれています。そのまま散策を続けると、メットライフ ビル、ウォルドルフ アストリア、そしてかの超高級タワーマンション、432 パーク アベニューなど、建築技術の粋を集めた建物が見えてきます。

高級化の波に直面してもその風変りな個性を持ち続けるセント マークス プレイス。これぞニューヨークという場所です。セント マークス プレイスは、クーパー スクエアからアベニュー A までを指す通りで、ニューヨーク市のカウンターカルチャーの発生地として知られています。このわずか 3 ブロックの区間にイースト ビレッジのカルチャーハブが形成され、パンク ミュージシャン、詩人、ヒッピーたちが住みつきました。

マンハッタン有数のユニークなスポットを有するセント マーク プレイスは、当時の薄暗く奇抜な雰囲気を今も漂わせ、独創的な屋台、ヒップなレストラン、大衆酒場、ファンキーなショップに、カウンターカルチャー スピリットが今も息づいています。通りの終点にあたるトンプキンス スクエア パークには、かつてヒッピーがたむろしてましたが、現在ではファーマーズ マーケットや音楽のライブパフォーマンスがよく催されています。

フィフス アベニューは、19 世紀にアメリカ全土の大金持ちが集まっていたことから 「億万長者通り」とも称されます。金ぴか時代に建てられた大邸宅が建ち並び、普通の大通りから金持ちが闊歩する大通りに変貌したこの道の歴史を物語っています。ニューヨークの黄金期を謳歌した上流階級の人たちのほとんどがフィフス アベニューを立ち去った今も、宮殿のようなボザール様式の邸宅が残されています。

今もその豊かさを誇るこの通りは、アメリカで最も華やかなショッピング街の 1 つ。アルマーニ、バーグドルフ グッドマン、ルイ・ヴィトンなどの高級ブランド店が、最新のファッショントレンドを求める高級志向の買い物客をもてなします。アートファンなら、ソロモン R. グッゲンハイム美術館やフリック コレクションで刺激を受けることでしょう。セント パトリック大聖堂やエンパイア ステート ビルなど、歴史好きにおすすめの有名観光スポットもあります。

ワシントン通りには、マンハッタン橋高架道路下 (DUMBO) から望む絶景を求めて多くの写真家や映画ファンたちが集まってきます。映画やテレビ、インスタグラムの投稿にも数え切れないほど登場しており、ブルックリンで最もよく撮影されているスポットです。橋のたもとの交差点付近からは、左右を赤レンガのビルに挟まれたマンハッタン橋が石畳の通りを見下ろす絶景を眺めることができ、マンハッタン橋のはるか向こうにはエンパイア ステート ビルの姿も望めます。

ベストショットを撮影したあとはメイン ストリート パークに立ち寄って、ペブル ビーチを歩いてみたり、ビルが連なるマンハッタンの空とブルックリン橋を、海岸沿いのレストランのテラス席から眺めるのもいいでしょう。トレーニングしたい気分なら「ザ クリフ アット DUMBO」がおすすめ。ビル群の展望を楽しみながらロッククライミングに挑戦できます。

ウォール ストリートは、ロウアー マンハッタンのファイナンシャル ディストリクトの 8 ブロックを占める、世界経済の中心地です。ニューヨーク証券取引所があり、世界で最も影響力のある投資家や銀行家が集結します。アメリカ最大手の金融機関や証券会社の多くが、この狭い通りに本社や事務所を構えています。しかしウォール ストリートといえば、オランダ人のマンハッタン入植当初からある通りだけに、金融以外の見どころも。

たとえば、フェデラル ホールは、ニューヨーク市がアメリカ合衆国の首都だった頃に、ジョージ ワシントンが初代大統領に就任した場所です。首都がフィラデルフィアに移るまで、この場所に最初の合衆国議会議事堂と最高裁判所がありました。角を曲がったところにある教区教会のトリニティ教会は、19 世紀当時ニューヨーク市で最も高い建築物でした。

クロスビー ストリートは大手ファッションチェーン店の激戦区を離れ、一息つくのにぴったりの通りです。比較的量販店が多いブロードウェイとは打って変わり、わずか 1 ブロック先のこの石畳の通り沿いには独立系店舗やデザイナーの店舗が色とりどりに軒を連ね、派手な看板や観光客でごった返していないため、落ち着いてショッピングを楽しむことができます。このわずか 6 ブロックの通りでは、ファッションやアートのセンスを刺激してくれるここだけの店舗に数多く出会えます。

安っぽいショーウィンドウが並ぶ普通のショッピング街とは異なり、戦前から続く建物の上品な佇まいが多くの富裕層を引き付けています。ヴィンテージスニーカーやオリジナル生地、サスティナブル ファッションや高級家具など、さまざまな独立系店舗があるのでぜひ散策してみてください。疲れたらカフェやエスプレッソバーに立ち寄って、コーヒーを味わうのもおすすめです。

ニューヨークのチャイナタウンを走る全長 60 メートルほどのドイヤーズ ストリートは、かつてアメリカで最も危険な通りと称された不名誉な歴史を持っています。20 世紀初頭、この地区の中心的なギャング団、トングが血で血を洗う抗争を繰り返しており、その激しさから通りには「血まみれの曲がり角」との異名が付けられるほどでした。また、「なた」が抗争に使用されたことから「なた男」という表現が生み出されました。警察当局は、アメリカ国内で暴力的に殺された人間の数が最も多い通りは「血まみれの曲がり角」であるとしています。

陰惨で冷酷な過去を持つドイヤーズ ストリートは、現在でもチャイナタウンのメイン通りとしてあり続けています。曲がりくねった道には古いアパートに混じってレストランや美容院、ギフトショップなどが建ち並んでいます。抗争の激しかった時代に営業を開始した「ノム ワー ティー パーラー」はチャイナタウン内で最も古いレストランです。

リバーサイド ドライブはハドソン側とほぼ平行に走る大通りで、都会の喧噪を離れて風光明媚な景色を堪能できます。曲がりくねったこの通りには、ハドソン側に沿ってたくさんの公園やスポーツ施設が集まっており、細い路地には戦前から存在する閑静な住宅街が広がっています。ジョギングや犬の散歩をする人々が緑を楽しみ、日差しの強い午後には道沿いの木々が日陰を提供してくれます。

隣接するリバーサイド パークはアウトドア派のニューヨーカーたちであふれ、遊歩道や自転車道、花壇のエリアも賑やかです。並木道を徒歩あるいは自転車で散策すると、アメリカの歴史上の有名人を偲んで建てられたモニュメントがあることに気づくでしょう。中でも一番目を引くのはユリシーズ S. グラント大統領を祀った花崗岩と大理石のモニュメントで、北米最大の霊廟とされています。

プロスペクト パーク ウェストは、ブルックリンのセントラル パークとも称される自然が美しい公園の入り口を起点とし、マンハッタンの喧噪から離れた閑静な住宅街脇を走る並木道です。およそ 2 平方キロメートルの広大な園内をぐるりと巡る遊歩道や自転車道は歴史的モニュメントの宝庫で、ボートハウスとオーデュボン センターにもピクニック ハウスにも歩いてすぐの距離。ブルックリン随一の森と水辺を堪能してはいかがでしょうか。

プロスペクト パークのすぐそばには、趣あるブラウンストーンのタウンハウスが軒を連ねる閑静な高級住宅街が広がり、グランド アーミー プラザに向かって進むと、ソルジャーズとセーラーのアーチとして知られる巨大な門が来る人々を出迎えます。地元で採れた生鮮食品が並ぶグリーンマーケットにもぜひ立ち寄ってみてください。さらに公園に沿って進むと、世界的にも有名なブルックリン美術館が見えてきます。