ローマでなくとも、外国でタクシーに乗るのは決して簡単なことではありません。言葉の壁やタチの悪いタクシー運転手などにより、「永遠の都」ローマでの旅のスタートが苦い思い出になってしまうことも十分考えられます。ですがご心配なく。ここではトラブルを回避するためのヒントをご紹介します。

  • 空港から乗車する場合

    空港から乗車する場合

    ターミナルを出るとき、「タクシー、タクシー」と呼びかける声が聞こえたり、すぐにタクシーの勧誘をされたりすることがあります。中には「Taxi」と書かれたバッジを付けている人もいますが、「公式のタクシー運転手」ではありませんので、ご注意ください。タクシー運転手を装った無許可運転手であり、正規の料金よりはるかに高い金額を請求してくるおそれがあります。公式のタクシー運転手は、到着ターミナルを出てすぐのところにある「TAXI」という看板のあるスタンドで待機しています。ローマのタクシーは白色で、サイドドアに「Comune di Roma」と書かれたエンブレムがついています。

    タクシー乗り場に到着したら、料金を確認しておくことが大切です。ローマ市では、ローマのフィウミチーノ空港とチャンピーノ空港から市内中心部やアウレリアヌス城壁内まで移動する場合、固定料金となっています。チャンピーノ空港から乗車する場合は、€30 の固定料金となります。フィウミチーノ空港から乗車する場合の料金は €45 です。なお、フィウミチーノ市からローマ市中心部へ向かうタクシーは、€60 の固定料金となっているため、注意が必要です。そのため、タクシー乗り場に並ぶ際は、「Comune di Fiumicino」ではなく、「Comune di Roma」と表示されていることを確認してください。そうしないと、タクシー料金が若干高くなります。いずれの場合も、荷物代は料金に含まれています。

    定額料金の対象かどうかが分からない場合や、宿泊先がアウレリアヌス城壁内にあるかどうかが分からない場合は、ローマ市のウェブサイトに掲載されている地図を参考にしてください。

    写真提供 Mike Steele (CC BY 2.0) 修正済

  • ローマ テルミニ駅から乗車する場合

    ローマ テルミニ駅から乗車する場合

    空港と同様、タクシーを勧誘しようとする無許可のタクシー運転手に遭遇する可能性が高くなります。通常、駅正面玄関前のタクシー乗り場付近に待機しています。駅からタクシーに乗る場合は、料金の総額から €2 が加算されます。テルミニ駅近くのホテルを予約していれば、フロントに頼んでタクシーを呼んでもらうこともできます。

    料金は次のとおりです。

    月曜日から土曜日の 7 時から 22 時までの初乗り運賃は €2.80 です。

    日曜日と祝日の初乗り運賃は €4.00 です。

    22 時から 7 時までの夜間料金の場合、初乗り運賃は €5.80 になります。

    * 35 x 25 x 50 cm の寸法の荷物を載せる場合、1 個あたり €1.04 かかります。

    写真提供 Simone Ramella (CC BY 2.0) 修正済

  • タクシーの探し方

    タクシーの探し方

    多くの大都市とは異なり、ローマでタクシーを呼び止めるのは一般的ではありませんが、まったく不可能なわけではありません。タクシーが空いている場合は、タクシー上部にある「Taxi」のサインのランプが点灯します。消灯している場合は、乗客が乗っているか、乗客を迎えに行く途中であることを意味します。タクシーをつかまえる一番の方法は、タクシー乗り場に行くか、タクシーを呼ぶことです。

    ローマ市内にはタクシー乗り場がいくつかあります。代表的なタクシー乗り場は、テルミニ駅、共和国広場、ヴェネツィア広場、アルジェンティーナ広場、チンクエ ルネ広場 (ナヴォーナ広場近く)、バルベリーニ広場、ボンコンパーニ通り (ヴェネト通り近く) にあります。それ以外の場所にいる場合は、ローマのタクシー会社 (06 3570、06 4994、06 6645、06 5551、06 8822) にかけましょう。

    写真提供 Phillip Capper (CC BY 2.0) 修正済

  • 注意事項

    注意事項

    ローマ中心部やその他ローマ市内でタクシーに乗るときは、メーターに「Tariffa 1」と表示されていることを確認しましょう。ときどき、乗客が無防備な観光客だと分かると、メーターを「Tariffa 2」に設定する悪質なタクシー運転手もいます。「Tariffa 2」のメーターは上がる速度がかなり速く、ローマの高速道路または G.R.A. (グランデ ラッコルド アヌラーレ (環状高速道路)) から出るときだけ適用するものです。この料金を適用する場合、タクシー運転手はメーターを「Tariffa 2」に変えるたびに乗客に知らせることが法律で義務付けられています。タクシーメーターの種類によって、番号は左端か右下のどちらかに表示されます。

    タクシーで詐欺にあったと感じたら、助手席側左ドアの金属プレートに運転免許証番号が書かれているため、必ず領収書 (ricevuta) をもらい、プレートに記載されている名前と番号を書き留めてください。また、利用したタクシー会社 (3570 や 6645 など) と、ドアの外側に書かれている番号 (Napoli 34 や Milano 22 など) もメモしておくとよいでしょう。この情報があれば、タクシー会社に苦情を申し立てることができ、払い戻しを受けることができるでしょう。