ロンドンの人気マーケット 11 選

かつて野菜や果物を幅広くそろえた生鮮市場として有名だったコヴェント ガーデン マーケットには、いまではファッションやアンティーク、ハンドメイド品を扱うスタイリッシュな店がずらりと並んでいます。マーケットは 3 つのセクションに分かれており、洋服やアクセサリー、ハンドバッグを中心に扱う「イースト コロネード マーケット」、ハンドメイド品や絵画、ポスターなどを扱う「アップル マーケット」のほか、「ジュビリー マーケット」では月曜日はアンティーク、それ以外の日には日用品が並びます。

ビンテージもののミリタリーグッズやメダルに興味がある方は「ゴー コマンド (ノーパン)」というユーモラスな名前のお店に。「スチームパンク グラス」では、花をモチーフとしたうっとりするようなガラス細工を扱っています。フルーツが美しく象られた木彫り細工のお店、「マーチン ジョーンズ」にもぜひ足を運んでみてください。何か珍しいものをお探しなら、18 世紀から 19 世紀にかけて使用されていた真鍮製の航海計器を扱う「アフラ コレクタブル」に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

エンターテインメント感あふれるロンドンで最もヒップなショッピングエリアと言えば、カムデン マーケットでしょう。かつて職人工芸や骨董品の販売を中心に名を馳せたマーケットが、今では自由奔放でパンキーな最先端ファッションの発信地へと発展しています。60 年代のクラシカルな英国ファッションなら「モッドファザー」、一点もののビンテージ品を見つけるなら「コレクティフ」に。「リトル カトマンドゥ」では、ネパール製のカジュアルなハンドメイド衣料を扱っています。

中には、珍しいサーカス用具を扱う「オドゥボールズ」や、本格占いが楽しめ、クリスタルなどの天然石も販売している「シャーロッツ アストロロジー」といった異色の店もあります。本屋やアートギャラリーが立ち並ぶエリアでは、アニメグッズの店や茶葉専門店が乱立しています。ランチはぜひ場内の屋台で。ペルーの屋台料理からポルトガルのカスタードタルトまで、さまざまな料理がそろっています。

バラ マーケットのルーツは少なくとも 1276 年にまでさかのぼりますが、1756 年に地元の商人たちがこの場所で商売を始めたことがその直接的な起源です。マーケットはサウスワーク ストリート沿いの、レンガ造りの鉄道橋下に広がり、ガラスのドーム天井が目印です。オーク材のスモークチップを使った燻製チーズやトラウトサーモンとタラゴンのパテ、リトアニア産のライ麦パンやホワイトチョコレートのトリュフなど、グルメにとってはたまらない食材にあふれています。何よりも、持続可能性を意識した環境にやさしいものだけを扱っていることがこのマーケットの最大の特長でしょう。

ケント州の地元食材がそろった「チェグワース バレー」、環境に優しいタップワインを楽しめる「バラ ワインズ」、ギリシャ産オーガニック食材の試飲や試食ができる「オリーブオロジー」、ビーガン向けチーズなら「パレス カルチャー」と、特色のある店が軒を連ねています。バラ マーケットでは、料理教室、調理実演、持続可能な農業についての店舗を交えたトークイベントなど、各種イベントが定期開催されています。

オールド スピタルフィールズ マーケットは今から 350 年前に商人たちがこの地で商売を始めて以来、その活気は衰える気配がありません。スパイスが山積みになった店や、鮮度の高い花が惜しみなく並ぶ店、プリントアートの単発の展覧会など、マーケット内をあれこれ見て歩くのも楽しいでしょう。木曜日はアンティークとコレクション品の日。一方金曜日には、レコード愛好家たちが持ち寄った自慢のビニール盤であふれます。

レトロな眼鏡をお探しなら「クラシック」へどうぞ。「ネキューラム」では、地元の作家による手作りのアクセサリーを販売しています。年代物のオリジナルハットを扱う「ラスト ストップ フォー ザ キュリオス」もおすすめです。マーケットのフードコーナー「キッチン」には、ロンドンでトレンドのレストラン 10 店舗が出店しています。何よりもこのマーケットは屋内であるため、雨の日のレジャーには打って付けです。

サウスバンク ブック マーケットは、天候に左右されないウォータールー橋の高架下で開催される本のマーケットで、古典からスリラー、殺人ミステリー、SF などの現代小説、あるいは詩や児童書まで、幅広いジャンルの本がそろっています。漫画やグラフィックノベル、地図やポスター、懐かしいビニール盤レコードを扱う店もあります。

川沿いにはさまざまなカフェが建ち並び、向こう岸には壮大なサマセット ハウスを望めます。冬は早めに閉店する店が多いため、明るいうちにお出かけください。この界隈は「BFI サウスバンク」や「国立劇場」、「ヘイワード ギャラリー」などに代表されるアートスポットでもあります。ショッピングのついでに立ち寄ってみるのもいいかもしれません。

ブリック レーン マーケットは、アンティーク品、家具、ヴィンテージ古着、レトロな美術品の店が軒を連ねるロンドンでも有数のスポットです。鮮やかな色彩に満ちた賑やかで活気あふれるこのマーケットは、ロンドンのイースト エンドで最もエネルギッシュなエリアの 1 つといっても過言ではありません。年代物カメラやエシカルコスメ、輸入生地といったニッチな商品を扱う店も多数あり、ストリートパフォーマーたちが路上で繰り広げる音楽やダンス、演劇がお祭り気分を盛り立てます。

ブリック レーンから少し入ったところにある「オールド トルーマン ブルーワリー」では、ヴィンテージものの衣類や宝石、アクセサリー、アンティークなどの専門店を中心としたマーケットが展開されています。また、ブリック レーンはカレー通りとしても有名です。お腹が空いたら「アラジン ブリック レーン」に直行してパサンダやジャルフレージーを味わってみてはいかがでしょうか。「シーバ」の誰もが知るメニュー「ボリウッド ブラスト」に挑戦してみるのもおすすめです。

夜明け前から店が開き始めるバーモンドジー アンティーク マーケットを少し早起きして訪ね、本格的なコレクターたちがアンティークの美しい宝石類や一品ものを探しにやってくるこのマーケットで掘り出し物を見つけませんか。ここで何十年も出店している業者も多く、商品についての知識が非常に豊富で、客との会話にも喜んで応じてくれます。

通路の左右にはヴィクトリア調あるいはジョージアン調の銀食器、ガラス製品や瀬戸物、アンティークの宝石や年代物の家具、絵画、ちょっとした小物など数多くの品物が並び、古い地図や絵はがき、古代の化石、アンティークの銃器が出品されていることも珍しくありません。郷土史に興味があれば、テムズ川の土手をあさって貴重品を見つける、いわゆる「どぶさらい」が運営する店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

キャベッジズ & フロックスは、大手ブランドのヴィンテージ古着や独立系デザイナーの作品から、ハンドメイドのアクセサリーまであらゆるものがそろった、ファッション好きにはたまらないショッピングスポットです。コーチのハンドバッグやマノロ ブラニクのシューズのユーズド品、新進気鋭のデザイナーによるアイテムも見逃せません。

土曜日限定のこのマーケットは、セント メリルボーン教区教会の木々が生い茂る裏庭で開催され、ショッピングの合間にコーヒーを楽しむこともできます。フードに関してはデザートやスイーツ系の店が多く、中でも「モンキー プードル ケーキ Co.」のカップケーキや「ウォーフ ロード ベーカリー」の色鮮やかなマカロンは絶品です。

ハックニー フリー マーケットではちょっと変わった工芸品や珍しいビンテージ品が山のように並び、思いがけない宝物を発掘できるかもしれません。家具や生活雑貨、織物や照明器具から陶磁器やアート作品、宝石や年代物のかばんまで、あらゆるジャンルのものが販売されており、動物の剥製やレトロな自転車、世界中の国々の古い国旗といったとりわけユニークな商品を売る店もあります。

数々のアンティーク品に混じって並ぶ、地元作家のハンドワークによる陶器の中には、壊れた陶器をアップサイクルして生み出されたものもあります。レコードや家具など特定のジャンルのスペシャルイベントが定期開催されているほか、毎年 12 月には幻想的なクリスマスマーケットも開かれます。通常のマーケットは毎月 1 回開催されています。ここを訪れる際には、次の開催日をチェックすることをおすすめします。

ヴィネガー ヤードは明るい日差しの中でドリンク片手にくつろぐげる、ロンドンの裏庭のような空間です。屋台や露店が立ち並び、アート作品が展示されたスペースもあります。ヴィンテージ古着なら「ペッツェ ヴィンテージ」、ビニール盤レコードをお求めなら「ブルー グルーブ サウンド」にどうぞ。「アルパカ エンポリオ」ではありとあらゆるウール製品が手に入ります。週末に開催される「フリー ロンドン」マーケットでは、書籍や骨董品、宝石や衣類など、さまざまなものが出品されます。

ヴィネガー ヤードは地元ロンドンの醸造所から取り寄せた生ビールの充実した品ぞろえにも定評があり、手作りバーガーやナポリ風ピザ、かつてのスパイスルートから着想を得たアジアンフードなどの屋台料理と一緒に堪能できます。場内を歩いていると、英国のアーティスト、ジョー ラッシュが金属くずをリサイクルして制作した彫刻作品にも出会えます。

ポートベロー ロード マーケットはノッティング ヒルのメインストリート沿いに立つ、世界でも有数のアンティーク マーケットです。土曜日に最も大きな賑わいを見せることで知られているマーケットですが、どの曜日も買い物を楽しむことができます。掘り出し物が見つかることもありますが、高級で珍しいものが多く、値段も高めです。

ポートベロー ロードといえばもちろん、ロンドン随一のアンティーク マーケットが思い浮かびますが、ここはおしゃれな住宅街の雰囲気を楽しめるスポットでもあります。マーケットへは、徒歩数分の距離にある地下鉄ラドブローク グローブ駅を利用してもいいですし、ノッティング ヒル界隈のホテルに宿泊して、マーケットに立ち並ぶ骨董品店をじっくりと時間をかけて楽しむのもおすすめです。