カタールでは首都が飛躍的に発展しましたが、その一方で村や町の多くは、何十年もの間ほとんど手つかずのままでした。20 世紀に放棄された場所もあり、そこでは家屋や、モスク、砦の廃墟がこの国の豊かな歴史を物語っています。

カタールへの旅行中にドーハの喧騒から逃れて一休みしたい場合は、ここにご紹介する魅力的な村や町を訪れるのがおすすめです。これらの目的地の中には、他では見られないような印象的な歴史的ランドマークがあるので、訪問中に記念写真が撮れるようにカメラを準備しておきましょう。

カタールの町で訪れておきたい村をご確認ください。

  • 1

    アル ホール

    リラクゼーションに最適な島々とシティビーチ

    アル ホール
    • 家族
    • グループ
    • 写真

    アル ホールはかつてカタールの真珠産業の中心地として有名でした。そのスカイラインの象徴は 3 つの監視塔で、一部は当初の姿に復元されています。人気スポットは、太陽の下、そよ風に涼みながらリラックスできるアル タヒラ ビーチです。特に人気のあるアクティビティは釣りとカヤックです。プライバシーを重視するなら、ファルケ ビーチか、パープル アイランド ビーチが目玉のアル ホール島に行きましょう。

    ユニークな植物や鳥類の観察なら、アル タヒラ マングローブや、冬にはフラミンゴやサギなどの渡り鳥が見られるジャジラト ビン ガンナム島をカヤックで巡るのがおすすめです。

    地図

    写真提供 Vincent van Zeijst (CC BY-SA 3.0) 修正済

  • 2

    アル ワクラ

    カタールの急成長都市

    アル ワクラ
    • 歴史
    • 写真

    アル ワクラは、誰もが思い浮かべるアラビアの町そのものといった風情の場所です。ドーハから近い場所にありますが、ドーハの圧倒的な高層ビルの影から逃れるには絶好のスポットです。桟橋のそばには、カタールの中世の生活を体験できるアル ワクラ ヘリテージ ビレッジがあります。

    アル ワクラ スークの迷路のような路地や中庭を歩くと、小さな村を大きな港町に変えた漁業と真珠養殖の伝統を感じることができます。修復された 17 世紀のモスクやアル ワクラ フォートも要チェックです。ビーチでは、歴史的に重要な建造物であるシェイク ガニム ビン アブドゥルラーマン アル タニの邸宅を見ることができます。

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  • 3

    メサイード

    砂漠でのパラグライダーとデューンバッシング

    メサイード
    • アドベンチャー
    • カップル

    メサイードはドーハとアル ワクラの間にある小さな工業都市ですが、砂丘関連のアトラクションがあるため、カタールでの日帰り旅行先として人気が高まっています。ここでは、砂漠に沈む夕日を眺めながらパラグライダーをしたり、4WD で砂丘を駆け回ったりすることができます。冒険の一日を終えてリラックスしたいなら、ドーハに戻る前に星空の下で伝統的なキャンドルライトディナーを楽しめます。

    メサイードは規模が小さく、工業地帯であるため、宿泊施設はそれほど多くありません。ですが、カタールの首都までわずか 40 分の位置にあり、多くの旅行会社がホテルへの送迎付きの日帰りツアーを提供しています。8 時間の砂漠サファリは、少なくとも 48 時間前までに予約しておくことをおすすめします。

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  • 4

    アル ズバラ

    ユネスコの世界遺産

    アル ズバラ
    • 歴史
    • 写真

    2013 年にユネスコの世界遺産に登録されたアル ズバラは、カタールで最も印象的な城壁都市の 1 つです。18 世紀から 19 世紀にかけては交易の中心地として栄えましたが、19 世紀初頭、真珠の取引が減少すると廃墟と化しました。しかし幸いなことに、砂漠から吹きつける砂によって、宮殿や中庭の邸宅、漁師小屋、モスクといった歴史的建造物の遺跡が保存されてきました。

    アル ズバラを訪れたら、近くにあるカラート ムライアの砦をチェックしましょう。ここではイスラム建築の粋を目の当たりにして、砂漠の水源がどのように保護、管理されていたかを学ぶことができます。

    営業時間 : 土 ~ 木 : 9:00 - 17:00、金 : 12:30 - 17:00

    地図
  • 5

    アル ライヤーン

    カタールで新旧が出会う場所

    アル ライヤーン
    • 歴史
    • ショッピング

    アル ライヤーンには、18 世紀から 19 世紀にかけての要塞やモスクがそのまま残る歴史的な中心部があります。カタールで 2 番目に人口の多いこの都市では、ワスナン モールやモール オブ カタールでデザイナーズ グッズを購入できます。

    国際的なコンサートや会議は、カタール財団の一部であるカタール ナショナル コンベンション センターでよく開催されます。20 万平方メートルの敷地内には、シドラ病院とカタール サイエンス & テクノロジー パークがあります。マトハフへ : アラブ近代美術館では、アル ライヤーンの現代アートを鑑賞できます。アル シャカブもカタール財団によって設立された馬術センターで、ガイドツアーでアラブ馬の調教方法を学ぶことができます。

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  • 6

    アル ルワイス

    神秘的なアル ジャサシヤの彫刻

    アル ルワイス
    • 歴史
    • 写真

    アル ルワイスはかつてカタールで最も重要な漁業拠点の 1 つであり、それは昔を思わせる歴史的な漁師小屋からも見て取れます。その名の由来となった 17 世紀のモスクは、国内最古のものとされています。歴史的建造物や大きな港だけではありません。多くの旅行者が近くにあるアル ジャサシヤの彫刻目当てでアル ルワイスを訪れます。

    アル ジャサシヤの彫刻は、アル ルワイスから 20 分ほどのところにあります。900 近い石灰岩の彫刻には、並んだ杯、船、ロゼット、足跡などが描かれています。彫刻を鑑賞できるスポットはカタール全土に何十も点在していますが、アル ジャサシヤの彫刻は間違いなく最も印象的なもので、紀元前 1500 年までさかのぼるものもあります。

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  • 7

    ホール アル アダイド

    カタールの「内海」へのオフロードドライブ

    ホール アル アダイド
    • カップル
    • 家族
    • 歴史
    • 写真

    ホール アル アダイドはサウジアラビアの国境に隣接しています。「内海」と呼ばれるこの集落は、砂漠の奥深くまで海が入り込んでいる世界でも数少ない場所の 1 つです。このカタールの自然保護区には道路は通っていませんが、砂丘を車で越えて、静かで広大な水辺でリラックスする価値はあります。

    ホール アル アダイドにはほとんど人が住んでいないため、独自の生態系が繁栄しています。デューンバッシングや海水浴、日光浴の合間に、カメやジュゴンといった珍しい動物に出会えるかもしれません。運がよければ、小島に営巣する絶滅危惧種のミサゴを垣間見ることができます。

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  • 8

    アル シャマル (マディナ アッシュ シャマル)

    廃墟になった集落の歴史的建造物と砦

    アル シャマル (マディナ アッシュ シャマル)
    • カップル
    • 歴史

    アル シャマルは、歴史的な村や自然地域、遺跡の豊富さのおかげで観光地としての魅力が高まっています。人口 5,000 人ほどの小さな街ですが、アル シャマルは別名マディナ アッシュ シャマル、あるいはカタールの「北の街」として知られています。アラビア湾に囲まれたアル シャマルには、砂浜の海岸線が広がっていますが、廃墟となった集落や砦が最大の魅力です。

    カラート アル サカブは、アル シャマルで最も魅力的な砂漠の村の 1 つです。この村では、イスラム様式の住居跡や墓地、城壁に囲まれた要塞などを探索できます。近くには、象徴的なアル ズバラ遺跡があり、2013 年からユネスコの世界遺産に登録されています。

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  • 9

    ウンム サラール ムハンマド

    カタール最高の自然保護区

    ウンム サラール ムハンマド
    • 家族
    • 歴史
    • 写真

    ドーハの北 9.6 km 強に位置するウンム サラール ムハンマドは、多数の歴史的建造物や 3 つの環境保護地域がある要塞都市です。スナイ保護区、ワディ スルタン保護区、ウンム アル アマド保護区の総面積は約 10 平方キロメートルで、豊かな生物多様性と広大な砂漠の低木風景が広がっています。自然を愛する人なら、この地域に世界最大の人工林が誕生するという事実にうれしくなることでしょう。

    自然よりも歴史に興味があるなら、19 世紀のバルザン監視塔やウンム サラール要塞などの名所もお見逃しなく。ウンム サラール アリでは、5,000 年以上前のものとされる先史時代の埋葬地を見ることができます。

    地図
  • 10

    アル ジュマイル

    伝統的な家屋、モスク、砦の遺跡

    • 歴史
    • 写真

    アル ジュマイルは、カタールのアル シャマル自治体のアル アリーシュとアル ルワイスの間にある廃村です。カタールが好景気に沸く前は、真珠の養殖と漁業に大きく依存していました。そうした商売が廃れると、アル ジュマイルのような海岸沿いの町は放棄され、観光客が訪れる歴史的建造物の宝庫になりました。

    ほとんどの場合、町の家々の壁や戸口は残っていますが、地面には陶器やビーズ、家庭用品の破片が散らばっています。砦のほかにアル ジュマイルで最も印象的な建造物は、今も残るモスクミナレットです。町の遺跡の探索に疲れたら、白い砂浜まで歩き、プライベートな空間でくつろぎを満喫しましょう。

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  • 11

    アル ラカヤット フォート

    19 世紀の砂漠の砦

    アル ラカヤット フォート
    • 格安
    • 歴史
    • 写真

    カタール北西部の砂漠にあるラクダ牧場のそばに、アル ラカヤット フォートの石造りの建物があります。アル ルワイスから 8.8 km ほど離れたマディナ アッシュ シャマル自治体にあるこの砦は、付近の水源を守るために 19 世紀に建設されました。数ある砂漠の砦の 1 つであるアル ラカヤットは、1980 年代に修復された数少ない砦の 1 つです。この砦はサンゴと粘土のブロックで建築されており、広々とした中庭を 3 つの長方形の塔と 1 つの円筒形の塔が囲んでいます。砂漠の砦によくみられる設計です。

    廃村の遺物に囲まれたアル ラカヤット フォートは、一般人が自由に立ち入ることができます。ただし、この地域に行くには 4WD が必要です。

    所在地 : Madinat ash Shamal, Qatar

    営業時間 : 土、月、水 : 9:00 - 17:00、金 : 12:30 - 17:00 (定休日 : 日、火、木)

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  • 12

    アル サカブ フォート

    ゴーストタウンの不気味な遺跡

    アル サカブ フォート
    • 格安
    • 歴史
    • 写真

    アル サカブ フォートは、カタールの砂漠に数多くある 19 世紀の要塞の 1 つです。その名の由来となった町の遺跡は、近隣の風景の中に点在しています。砦の名前は「雨上がりに谷底に溜まる水」と訳され、砦の西にある深い井戸を守るために建てられたと考えられています。

    この砦には、石灰岩と珊瑚の壁の内側にある一画でかつて栽培されていたナツメヤシの実を加工、貯蔵するための部屋があります。砦は 1980 年代に改修され、2003 年にも再び改修されました。アル サカブ フォートはアル ラカヤック砦から約 3.2 km の距離にあり、両砦に一度の旅行で訪れることも十分可能です。

    所在地 : Qalaat al Thaqab, Madinat ash Shamal, Qatar

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  • 13

    ルワイダ遺跡

    カタール最大級の砦がある場所

    • 格安
    • 歴史

    ルワイダ遺跡は古代遺産にもかかわらず、2009 年から 2014 年にかけて発掘が行われただけです。1970 年代に初めて確認されたこの集落は、かつては大きな要塞に統治されていたようですが、詳細はほとんどわかっていません。この遺跡はカタール北部最大の遺跡の 1 つであり、その規模は海岸線 2.4 km 以上にわたります。

    ルワイダ遺跡を訪れれば、廃墟と化した巨大な要塞だけでなく、宮殿、モスク、倉庫、井戸、城壁に囲まれた墓場、船の修理工場などを見ることができます。18 世紀に廃墟となってしまいましたが、出土品から東方との交易拠点であったことがうかがえ、中国、日本、ヨーロッパの陶磁器が出土しています。

    所在地 : Ruwayda, Madinat ash Shamal, Qatar

    営業時間 : 土 ~ 木 : 9:00 - 17:00、金 : 12:30 - 17:00

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