ローマの人気ストリートは、通り沿いに名だたる観光名所がたくさんあるため、徒歩で探索するのに最適です。900 を超える教会、数々の古代建築物、世界有数の至宝を抱えるバチカン美術館など、ローマの街には五感を刺激する見どころがあふれています。
地理感覚を持って観光プランを立てるのにおすすめの方法は、ローマの主要ストリートをいくつか把握しておくことです。ここでは、サン ピエトロ大聖堂へと続く大通りから、アッピア街道の古代の石畳まで、多岐に渡るストリートをご紹介します。
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コンチリアツィオーネ通り
バチカンへの大通り
- 歴史
- 写真
コンチリアツィオーネ通りは、ローマだけでなく、ヨーロッパ全体でも指折りの撮影スポットとなっている通りです。サンタンジェロ城とバチカン市国の城壁をつなぎ、西端にサン ピエトロ大聖堂とその広大な広場があるこの通りは、イタリアの首都ローマで最もモニュメントが豊富な場所でもあります。
しかし、この広い大通りは前からここにあったわけではありません。この通りは実は、第二次世界大戦前にムッソリーニが始めた計画により、1950 年代の都市再整備で造られたものです。古いアパートの代わりに、新古典主義の建築様式が取り入れられた宮殿のような複合施設が建てられ、石の彫刻が施された街灯の間に書店や銀行が並んでいます。
所在地 : Via della Conciliazione, 00193 Rome, Italy
地図 - 2
コルソ通り
ローマの大動脈
- 歴史
- 写真
コルソ通りは、ローマの街の中心部で最も重要な地区であるチェントロ ストーリコを貫く大通りです。旧市街の南側にあるヴェネツィア広場から、歴史的な北門のあるポポロ広場の中世ローマの街並みまでをつないでいます。大通りでのショッピングを楽しんだり、伝統的なイタリアのオステリア (お酒と料理が楽しめる庶民的なお店) を満喫したりする人々で常に賑わっています。
地元の人々に「コルソ」の愛称で親しまれるこの通りは、紀元前 3 世紀に最初に整備され、中世になってからローマの中心地が古代フォロ ロマーノから北に移動したことで、重要な大通りになりました。今日では、ドーリア パンフィーリ美術館やトレヴィの泉など、ローマの代表的なスポットにつながる通りになっています。
所在地 : Via del Corso, 00186 Roma, Italy
地図写真提供 Alessio Damato (CC BY-SA 3.0) 修正済
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コンドッティ通り
おしゃれなショップとデザイナーブランド
- 高級ホテル
- 写真
- ショッピング
コンドッティ通りは、ローマの有名ファッションブランドでショッピングを楽しむ著名人や世界を飛び回るジェットセッターが集う通りです。ローマの旧市街を東西につなぎ、優美なスペイン階段から美しいボルゲーゼ宮に続いているため、高級ブティックでショッピングを楽しむのに絶好の場所です。
コンドッティ通りの最大の魅力は何と言ってもショッピングです。モンブラン、ルイ ヴィトン、エルメス、ドルチェ & ガッバーナなどの世界的なブランドがあります。また、手作りの革のコートからオーダーメイドのジュエリーまで、さまざまなものが売られている地元イタリアの工芸品店もあります。コンドッティ通りの商品は決して安くはありませんが、間違いなく一流のものが揃っています。
所在地 : Via dei Condotti, 00187 Roma, Italy
地図 - 4
カンポ デ フィオーリ
何世紀もの歴史を誇る集いの場
- 歴史
- 写真
カンポ デ フィオーリはいつも多くの人で賑わっています。1500 年代以来、チェントロ ストーリコ地区の 2 つの主要なエリア間の待ち合わせ場所となってきました。壮大なパラッツォ ファルネーゼ (ファルネーゼ宮) とヴィットリオ エマヌエーレ 2 世大通りの間という理想的な立地にあります。
カンポの境界が公式に定められたことはなく、そのため数世紀を経て形や大きさが変化してきました。その中でも 100 年以上変わらないのが、毎日開かれる果物と魚の市場です。地元ラツィオの商人やオスティアの港の釣り人、周辺のトラットリアから熱心な料理人が集まります。また、神秘学者、哲学者であり、地球が太陽の周りを回っていると主張した最初の人々の 1 人、ジョルダーノ ブルーノの心に残る像も見逃せません。
所在地 : Campo de' Fiori, 00186 Roma, Italy
地図 - 5
ヴィア アッピア アンティカ
古代の街道でローマ軍の足跡をたどる
- 歴史
- 写真
「アッピア街道」として広く知られているヴィア アッピア アンティカ (アッピア旧街道) は、かつては大陸で最も重要なローマ街道として機能していました。ローマと、アドリア海に面したブリンディジの重要な港とを結び、ローマの人々の食糧として、エジプトやその他の地域から穀物が運ばれていました。ガルバテッラ地区の端からまっすぐ南東に走る、風化した石畳の跡を今日でも見ることができます。
アッピア アンティカを訪れるのは最高の見どころの 1 つだと主張する歴史家もいます。文字通りローマ人の足跡をたどりながら、何千年も昔の風景を見ることができるのです。ローマのダウンタウンから簡単にアクセスできます。街道沿いには、古代の埋葬トンネルの 1 つである聖カリストゥスのカタコンベや、市街地のはずれの田園地帯にある、塔が特徴的な古代の戦車競技場、マクセンティウスの競技場跡などがあります。
所在地 : Via Appia Antica, 00179 Roma, Italy
地図 - 6
マルグッタ通り
ローマの映画スターが暮らしていた家
- カップル
- 歴史
- 写真
マルグッタ通りは、ローマのダウンタウンの喧騒から離れ、ロマンチックで魅力的な場所へとあなたを誘います。トスカーナの丘陵地帯にある村の小さな路地のような雰囲気が漂い、街で最も賑わう 2 つのスポット、バブイーノ通りとポポロ広場から角を 1 つ曲がったところにあります。
昔ながらの趣が漂うマルグッタは、ローマの現代文化の中心地になっています。伝説の映画監督フェデリコ フェリーニの住宅があった場所であるほか、ヘップバーンとペックが主演を務めた 1953 年の映画『ローマの休日』のロケ地でもあります。現在では、かつてこの通りを歩いたスターに敬意を表する人々や、アートギャラリーやベジタリアン レストランを訪れる人々で賑わっています。
所在地 : Via Margutta, 00187 Roma, Italy
地図 - 7
フォリ インペリアーリ通り
コロッセオを初めて目にする場所
- アドベンチャー
- 格安
- 家族
- 歴史
- 写真
フォリ インペリアーリ通りは、ローマを初めて訪れる人の多くが、迫力あるコロッセオとフォロ ロマーノを最初に目にする場所です。これは、ヴェネツィア広場からこの巨大な闘技場の足もとまで続く、ローマの中世の旧市街と古代の遺跡の残る地区とをつなぐ主要な通りであるためです。一度は歩いてみることをおすすめします。
フォリ インペリアーリ通りに沿って北西から南東に進むルートでは、頭上にそびえるヴィットリオ エマヌエーレ 2 世記念堂の大聖堂のような大理石のモニュメントから歩き始めます。トラヤヌスの記念柱とアウグストゥスのフォルムを通り過ぎると、そびえ立つコロッセオ (間違いなくイタリアを最も象徴する観光スポット) が中央に姿を現します。カメラも忘れず充電しておきましょう。
所在地 : Via dei Fori Imperiali, 00184 Rome, Italy
地図 - 8
ルンガレッタ通り
ロマンチックなトラステヴェレを満喫
- カップル
- 食事
- 歴史
- 写真
ルンガレッタ通りは、多くの人がローマ屈指の魅力的な地区であると考えるトラステヴェレの名高いロマンチックな雰囲気が漂います。テヴェレ川の南側にあるエリアの真ん中を通り抜けるように走る通りで、おしゃれなパステルカラーのトラットリアとブーゲンビリアが咲き乱れるワインバーがあります。
いたるところに魅力的なカフェや食前酒を味わえるスポットもあります。石畳の道に、ペコリーノチーズとコショウがかかったパスタの良い香りが漂います。ルンガレッタ通りは、曲がりくねった歩道、古い本屋、ワインを堪能できるオステリアがある、独特の雰囲気漂うトラステヴェレの迷路のような内部へと延びる隠れた路地への入口でもあるので、奥まで散策してみましょう。
所在地 : Via della Lungaretta, 00153 Roma, Italy
地図 - 9
ルンゴテヴェレ トル ディ ノーナ
テヴェレ川の湧き出る水の音に耳を澄ませる場所
- 歴史
- 写真
ルンゴテヴェレ トル ディ ノーナは、蛇行するルンゴテヴェレの一部です。ルンゴテヴェレとは、ローマの真ん中を曲がりくねりながら流れるテヴェレ川に沿って延びている一続きの緑豊かな遊歩道のことです。この場所は、プラタナスの木々の間から壮大なサンタンジェロ城とカヴール広場の宮殿を垣間見ることができる素晴らしいスポットの 1 つでもあります。
しかし、ルンゴテヴェレ トル ディ ノーナの醍醐味は、何よりも昔の古き良きローマの喧騒の中で新鮮な空気を味わえることです。迷路のようなチェントロ ストーリコがすぐ後ろにあるため、路地のトラットリアの食器の触れ合う音が聞こえてきそうです。けれど、ここではテヴェレ川の向こうから聞こえてくる噴水の流れる音とあなただけの時間が流れます。
所在地 : Lungotevere Tor di Nona, 00186 Roma, Italy
地図写真提供 Lalupa (CC BY-SA 3.0) 修正済
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ジュボナーリ通り
ローマのファストフードと買い物三昧を楽しむ通り
- 食事
- 歴史
- 写真
- ショッピング
ジュボナーリ通りは、典型的な中世ローマの通りです。夏には、アレヌラ通りのトラムからカンポ デ フィオーリの昔ながらの市場までを行ったり来たりする観光客や買い物客で賑わいます。
ジュボナーリ通りは 500 年間ほとんどその姿を変えていません。タベルナ (伝統的な居酒屋) もまだありますが、今はローマのクラフトビールバーになっています。ショップでは、コンセプトジュエリーや手作りの彫刻が売られています。思いきり買い物をしてストレスを発散し、ピザを片手に散策する合間、ローマで指折りの美しい隠れスポットであるサンタ バルバラ デイ リブラリ教会 (製本工の聖バルバラ教会) に立ち寄りましょう。
所在地 : Via dei Giubbonari, 00186 Rome, Italy
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トライデンテ
にぎやかなショッピングとダイニングの大通り
- 写真
- ショッピング
トライデンテは、ローマの 3 つの大通りで構成されています。ポポロ広場から西、東、南に向かってリペッタ通り、バブイーノ通り、にぎやかなコルソ通りが広がっており、南端にはグッチやドルチェ & ガッバーナが並ぶコンドッティ通りのおしゃれなショッピングエリアがあります。
これら 3 つの大きな通りに囲まれたエリアは、『甘い生活』で描かれたローマを体現する場所であり、道を下ればトレヴィの泉のターコイズブルーの水が音を立てる通りや、隣り合う広場の上にそびえ立つスペイン階段の石彫を見ることができます。ジュエリーのショッピングを楽しんだり、歩道でプロセッコを飲んだりして過ごしましょう。
地図 - 12
サン ジョバンニ通り
ゲイ ストリートとして知られるにぎやかな歩行者専用の通り
- グループ
- ナイトライフ
- 1 人旅
サン ジョバンニ通りは、ローマのコロッセオの東端へと 300 m 続く、ショッピングとナイトライフを楽しめる通りです。ここは 1960 年代から LGBTQ+ コミュニティの出会いの場となっています。2007 年にはローマのゲイ ストリートとして正式に認定されました。毎年開催されるローマ ゲイ プライド イベントの重要拠点の 1 つでもあります。
道路の主要部分は歩行者専用となっており、ショップ、ゲイ フレンドリーなバー、レストランが建ち並びます。サン ジョバンニ通りはナイトライフが盛り上がる場所としても有名です。周辺にはラ ボッティチェラ、カミングアウト、ザ レース クラブなどの有名なバーやクラブがあります。
所在地 : Via di San Giovanni in Laterano, 00184 Roma RM, Italy
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