ウィーンの美術館・博物館 10 選

ウィーン美術史博物館は、ハプスブルク家の歴代皇帝が収集したさまざまな美術工芸品を展示する美術史と芸術の博物館。ピーテル ブリューゲル (父) やラファエロなどの巨匠による傑作も所蔵しています。

絵画に加えて、ベネデット カッチャトーリ作の聖母子と洗礼者ヨハネの像など、優れた彫刻も数多く展示されています。館外に設置された像も魅力的です。ウィーン美術史博物館は、市内中心部の西側、ホーフブルク王宮のそばにあります。

ベルヴェデーレ宮殿には、中世までさかのぼるオーストリア芸術の膨大なコレクション「オーストリア ギャラリー」があります。作品は、オーストリア芸術の時代ごとの変容と発展がよくわかるように展示されています。

ギャラリーの場所は、何世紀もの歴史を持つ壮大な宮殿複合施設であるベルヴェデーレ宮殿内です。建築自体もひとつの芸術作品ですが、ほとんどの訪問者は、ゲルストル、キルヒナー、シーレといった人気の 20 世紀オーストリア人芸術家の作品に釘付けになるようです。場所はファザーン地区の西側です。

自然界の歴史を掘り下げたウィーン自然史博物館では、展示を通じて地球とそこに暮らす生命体が年月の経過とともにどのように変化したかを学ぶことができます。39 もの展示室に、常時 10 万点超の展示品があります。

展示内容は、進化の最終形態を人類とする 19 世紀の考えに基づいているため、単細胞生物から始まり人間で終わる構成です。構成は今も変わりませんが、進化は完成ではなく多様性に向かうという考えを採用するようになったため、随所に最新情報が示されています。博物館は、市内中心部近くの聖ウルリヒ教会の東にあります。

アルベルティーナ美術館は、素描やオールド マスター プリントと呼ばれる版画でいっぱいの世界最大級の版画室を持つすばらしい美術館です。所蔵する作品は、版画約 100 万点、素描約 65,000 点に上ります。グラフィック作品、写真、さらに建築図面もあります。

この美術館は、版画に加えて印象派のコレクションも充実しており、20 世紀初頭の芸術作品も所蔵しています。通常は期間限定の特別展も複数開催されています。場所はインネレ シュタット南部です。

クンストハウス ウィーンは、フリーデンスライヒ フンデルトヴァッサーによって設計された美術館。彼の作品の数々を、彼自身が仕上げた建物に展示しています。元は家具工場でしたが、床は波打つような形状で直線を極力排した美術館に改築されています。

作品から建物まで、いたるところが鮮やかな色であふれた美術館です。格子縞のモザイクも全体に共通して見られます。美術館はラントシュトラーセ地区にあります。

レオポルト美術館はオーストリアの現代美術に焦点を当てた美術館で、展示作品は 5,000 点を超えます。グスタフ クリムト、オスカー ココシュカ、リヒャルト ゲルストルなど多くの有名画家の作品も所蔵し、世界最大級のエゴン シーレ コレクションもあります。

ほとんどの作品がオーストリア美術とオーストリア美術界でのアールヌーヴォー運動から表現主義への移行に焦点を当てています。場所は、シュピッテルベルク南部のライムグルーベの東側です。

ジークムント フロイト博物館は、フロイトの生涯と臨床精神分析学の歴史に特化した博物館です。フロイトが 47 年間暮らした建物を博物館にしており、彼が大半の著書を執筆した部屋も見学できます。

フロイトの私物や骨董品など、展示品が多数あり、文書、絵画、彫刻だけでなく、写真も見ることができます。場所は、市内中心部のすぐ北に位置するロスアウです。

近代美術館 (Mumok) は、世界中のアーティストによる近現代美術に焦点を当てたすばらしい美術館です。パブロ ピカソ、アンディ ウォーホル、ナム ジュン パイク、ジャスパー ジョーンズなどの有名作品も所蔵しています。

国外の有名芸術作品に加えて、過激なパフォーマンスアートが特徴の芸術運動、ウィーン アクショニズム関連の作品も見ることができます。場所は、市の中心部に近い地下鉄フォルクステアター駅から南へ歩いてすぐです。

MAK (応用美術博物館) は、豊富な常設コレクションとインタラクティブなデザインラボを備えた建築とデザインの博物館です。歴史主義、アールヌーヴォー、帝政様式、ビーダーマイヤー、アジアの美術品、カーペットに特化したコーナーなど、膨大な数の歴史的作品をコレクションしています。

デザインラボは、2,000 近くのユニークな展示で構成されています。展示はインタラクティブで、デザインの本質の理解に役立つものです。調理関連、椅子、産業用途、輸送など、さまざまなデザインに触れることができます。博物館はインネレ シュタットにあります。

ウィーン民俗学博物館は、ホーフブルク王宮内にある大規模な人類学博物館で、民族学および考古学に関する世界各地の収集品を展示しています。アジア、オセアニア、アメリカ、アフリカからの 40 万点超の品は、ここのコレクションのほんの一部です。

展示品の中には、モクテスマ 2 世の羽毛の頭飾り、ベニン ブロンズ数点、ロンゴロンゴ文字が書かれた板 2 枚など、貴重な品が数多くあります。場所は、市内中心部の近く、バロック様式の新王宮内です。