長年、世界屈指の人気を誇る観光地として君臨してきたロンドンですが、その名声にもかかわらず、初めて訪れる人が犯しがちなミスがいくつもあります。怪我をするようなことではありませんが、必要以上の出費につながる、またはせっかくの時間を無駄にすることになり、ロンドンを満喫し尽くせなる可能性があります。
ここでは、この大都市に対して抱かれている誤解のうち、最も一般的なものをいくつか集めました。ロンドンへの初めての旅行を計画しているときに注意すべき点と、実際に到着したときに考えるべき点です。これらの誤りを避けることができれば、旅がもっと楽しいものになるでしょう。
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公共交通機関を活用しきれない
オイスター カードを手に入れて楽に旅をする
ロンドンでは、有名な地下鉄、バス、水上バス、路面電車、電車といった公共交通網が発達しています。これらのシステムを理解するには少し時間がかかりますが、街の一方の端からもう一方の端まで割と容易に、快適に、そして安く着くことができることが分かれば、その時間は無駄にはなりません。オイスター カードを手に入れると、これらのすべての交通機関で料金を自動で支払えるようになります。券売機に並んだり、お釣りを受け取ったりする必要がなくなり、便利さと快適さがさらに増します。
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歩行時間を甘く見てしまう
歩きやすい靴を持って行こう
ロンドンは大きな街です。そんなことは分かっているはずですが、ロンドンの中心部だけでも実に広いことを理解していない人は驚くほど多いのです。セントポール大聖堂からビッグベンまでは地下鉄でほんの数駅。電車に乗る時間も 3 分間。駅を通る時間が無駄ではないか ? 歩けばいいじゃないか ? いいえ、それはダメです。あなたがやろうとしているのは 3.2 km の歩き旅です。歩いて 30 分から 40 分はかかるので、かなり疲れることになります。歩き回るためのエネルギーを節約し、ロンドンの中心部にあるホテルか、行きたい観光スポットに近いホテルを選びましょう。
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空港からホテルまでタクシーに乗る
ヒースロー エクスプレスを利用しよう
あなたはロンドンに着陸したばかりです。疲れているし、時差ぼけもある。ホテルに寄ってリフレッシュし、少し仮眠したいかもしれません。有名な黒タクシーが並んでいるのを見れば、多くの人がタクシーに乗ろうと思ってしまうのも無理はありません。しかし、そのような人は、ロンドンの空港がロンドン中心部から遠く離れた郊外にあるということに気付いていません。その「便利な」タクシーに乗ると、おそらく £200 ぐらいの料金がかかります。話し好きなタクシー運転手と 1 時間喋って過ごすよりも、もっと思い出に残る体験にお金をかけた方がよいでしょう。タクシーの代わりに、ヒースロー エクスプレスでパディントン駅まで行きましょう。所要時間はわずか 15 分。そこからホテルまでタクシーを使えば安上がりです。ヒースロー空港周辺の宿泊施設を探すのもよいでしょう。
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気温を予測し損ねる
あらゆる天候向けの衣類を準備しよう
イギリスの天気について一般的なイメージは、空が灰色で常に雨が降っていることです。準備を整えている人でも、冬がどれほど寒いか、あるいは夏がどれだけ暑いかしか考えていません。北極でも耐えられるような衣類や、水着は必ずしも必要ではありませんが、旅行を計画するときには準備万端であるに越したことはありません。最もよいのは、重ね着ができるように十分に衣類を用意することです。そうしておけば、暑いときには脱ぎ、寒いときには着れば済みます。最も外側の衣類は防水タイプにしておくことを忘れないでください。一般的なイメージのとおり、やはり雨はよく降ります…
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ダイニングシーンを過小評価する
料理の冒険を楽しもう
- 食事
英国の料理はすべて美味しくないと思っていませんか ? そんなことはありません。ロンドンは、独創的で想像を超える食の中心地の 1 つになりつつあり、リヨンやボローニャのようなグルメの目的地に匹敵するほどです。活気に満ちたダイニングシーンが見られる多文化都市であり、世界中から影響を受けています。手頃な価格の地元の食事を試したい場合は、スピタルフィールズ マーケット周辺のエリアに行ってみましょう。おしゃれな雰囲気で高級な料理を味わうならば、メイフェアがおすすめです。ソーホーでは、シックでアジア風のモダンな料理に出会えるでしょう。例を挙げたらきりがありません。
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節約のためにゾーン 6 のホテルを予約してしまう
ロンドンの中心部から離れたところに宿泊することは、大して経済的ではない
人気の観光スポットへ歩いて行けるような市内中心部の格安ホテルはあまり多くなく、限られた予算でロンドンを旅しようとすると少しがっかりするかもしれません。そのため、郊外にあるホテルを予約してしまいがちです。しかし、ロンドン中心部へ毎日往復していると、ホテルを安くして節約した金額よりも交通費の方が高くつくことが次第にわかってくるでしょう。さらに重要なことは、時間も毎日余分にかかることです。時間の節約ははるかに価値があり、かけがえのないものです。
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博物館の規模を甘く見る
それぞれの見学時間を十分に取ろう
ロンドンには世界最大級、そして最高クラスの博物館や美術館があります。特に大英博物館は、約 800 万点もの膨大な数のコレクションを誇っています。博物館を訪れる人々の間でよくある経験は、最初のいくつかの展示室で長い時間を過ごし、説明をすべて隅々まで読み、1 つ 1 つの展示品をじっくり鑑賞してしまうことです。気が付くともう半日が過ぎていて、足は棒のよう。3 つ目か 4 つ目の展示室を見た後は、他の博物館に行く元気すらなくなっています。幸いなことに、ロンドンの素晴らしい博物館のほとんどは無料で入館できるので、数時間だけでなく、数日かけて見学する計画を立てることをおすすめします。
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パブでテーブルサービスを期待してしまう
そういう仕組みにはなっていない
大抵の場合、レストランやカフェに行ったときには、テーブルに座り、接客係が注文を取りに来るのを待つものです。しばらく待っていれば、通常は思った通りに物事が進んで行きます。しかし、英国のパブはそのようなシステムになっていません。お客がテーブルからパブの主人に向かって必死に手を振っているのを見るのは珍しいことではありませんが、それでは喉を潤せないまま閉店時間になってしまいます。パブでは、カウンターに行って欲しい飲み物や料理を注文する必要があります。これまでの経験とは違うように思えるかもしれませんが、ここではそれが正しい唯一の方法です。
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人気の高い観光スポットしか見ない
見るべきものはたくさんある
ロンドンの素晴らしいところは、どのような場所にも、何かしら見るものがあるということです。非常に有名な観光スポットでさえ、驚くほど分かりにくい、離れた場所に隠れていることがあります。この街には、ロンドン塔、ビッグベン、ザ シャード、セントポール大聖堂、ロンドン アイの他にも魅力的な場所がたくさんあります。これらの必見の観光地をチェックすることは当然ですが、人混みから逃れて、あまり知られていない場所を巡る時間も予定に入れてみてください。少し時間を割いて、通りを歩き、地元の小さなレストランに寄り、ロンドンの刺激的な雰囲気を味わってみましょう。決して後悔することはありません。
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前もって計画していない
劇場のチケットはかなり前から予約しよう
計画を立てないことは、失敗するよう計画するのと同じことだとよく言いますが、この言葉はロンドンの人気観光スポットに関しては確かに当てはまります。ウエストエンドは演劇やミュージカルの大ヒット作が見られることで有名ですが、チケットは公演の数日前に売り切れてしまうこともよくあります。同様に、ロンドン アイに乗車できる人数は限られているため、前もって予約しておかないと、何時間も並ばされたり、乗り損ねてしまうことすらあります。旅程を少し細かく計画して、ある場所から次の場所に容易に移動できるようにし、到着前にチケットの支払いと準備を済ませて、ロンドンでの時間を有意義に活用してください。さらによいことに、事前に予約しておくと、かなり割安になることがよくあります。
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イングリッシュ エールを飲み過ぎる
エールはじわじわと効いてくる
- 食事
イギリスのパブにテーブルサービスがないことはお分かりいただいたとして、ロンドンを初めて訪れる人の多くが次に驚くのは、エールビールが持つインパクトです。ペールエールからビターまで、さまざまなスタイルとフレーバーがありますが、地元で人気があるのはロンドン プライドです。これは風味が豊かで、スッキリとした飲み心地です。アルコール分は最高で 4.7% あるため、なかなかよく効きます。ほとんどのブリティッシュ エールはじわじわと効いてきます。3 パイント (1.5 リットル) も飲んだ頃になって、突然酔っていることに気が付くでしょう。始めはそれほど酔っていると感じなくても、ゆっくりと味わいましょう。翌朝の頭痛を癒すために、スパ付きのホテルを予約してはいかがでしょうか。